MIND BBS 〜掲示板〜

戦争の予兆と人々の無関心

花実月

14.08.08 20:19

今朝の朝日新聞の記事に、2010年『小さなおうち』で直木賞を受賞された、作家、中島京子さんのお話が掲載されていました。

『小さなおうち』は、昭和10年、東京郊外に小さな家が建てられ、核家族がそこで暮らす日々を綴るストーリー。
中島さんがこのお話しを書こうと思われた理由は、一般の人々にとって「戦前」という時代はどういう時代だったのか、なぜ戦争に向かったのか、知りたいと思われたからだそうです。
当時の記録に触れると、文化的には円熟期であり、市民層には教養も、分別もあり、平和主義的な傾向すらあったように見え、歴史の教科書が教えるように、軍国主義が力を持ち、他国を侵略し、おびただしい犠牲者を出した時代。その明るくて文化的な時代と、暗く恐ろしい残酷な時代がどう共存し、あるいはどこで反転したのか、知りたいと思われたからだそうです。

そうして、だんだん調べていくうちに、恋愛、友情、美しい風景、音楽、美術、文学、すべてのものがあり、今を生きる私たちによく似た人たちが、毎日を丁寧に生きる暮らしがあり、中島さんは、当時の人々に強い共感を覚えられたそうです。そしてその一方で、そこからは、人々の無知と無関心、批判力のなさ、一方的な宣伝に簡単に騙されてしまう主体性のなさも、浮かび上がってきたそうです。

記事にもありましたが、私も今の日本人の状態と似ている気がしてなりません…。

『戦前とは違い日本は民主主義国家なのだから、きちんと情報が伝えられる中で、主権者である国民がまともな選択をすればおかしな方向にいかないはずである。日常に入りこんでくる戦争の予兆とは、人々の慢性的な無関心、報道の怠惰あるいは自粛、そして法整備など権力からの抑圧の三つが作用して、「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿状態が作られるからではないか。その状態の時に本当の戦争がやってきたら後戻りする事は本当に難しくなる。』…という言葉に、どきっとさせられました。

『特別な事はする必要はなく、関心を持つ状態を日常化させることが大切である。』と記事を締めくくってありました。

いつも石井さんがこの場所で私たちに教え促して下さっている事の大切さ…考える事、知る事、感じる事、選択していく事、私たちにはどうにも出来ない、わからないとか、他人事でなく自分たちの未来に関わる心を持つ=関心を持ち続ける事の大切さを強く感じました。

最新の発言に戻る

category

【ATTENTION】
当サイトでは、BBS内に書き込まれたURLのリンク先の情報、またその内容から発生するあらゆる問題についての責任は負いかねます。

BBSご利用上の注意