沖縄平和祈念公園訪問
コンサートツアー「ANGEL DREAMS」のために沖縄入りした石井は、その公演日前日、リハーサル直前の時間を使って「沖縄平和祈念公園」を訪れました。
いくつもの罪のない人達が、凌辱を恐れ身を投げた断崖に建てられた「沖縄平和祈念公園」という場所には、美しさの中にも、沖縄の味わったあらゆる悲しみが陳列されています。
多くの戦没者慰霊碑が立つ「平和の礎」には、世界中の兵士や、日本軍に駆り出されたアジア各国の方のお名前が今は仲良く御影石に刻まれていました。
国籍、軍人、民間人を問わず24万人余りものお名前が刻まれた墓碑銘には、“国境がない”のです。
この島で当時起こった事が、どれだけ悲惨で、当時の軍部が、どれほど計画性がなかったのかを、その墓碑銘の数が教えてくれました。
「GROUND ANGEL」でもお世話になっている「球美の里」がある沖縄。
久米島に訪問した際にも、「自分のことだけでも精一杯な今の社会で、深い悲しみの歴史をもち、未だ基地問題なども解決していない沖縄県が、こうやって温かく他県の人を心から受け入れてくれていることに感謝」と、常に石井は語っていました。
コンサートのためとはいえ、沖縄本土に訪れたからには、歌を歌わせていただくその前に、まず悲しみの場所に行って手を合わせたいと思うごく個人的な気持ちが、沖縄平和祈念公園へと足を向かわせたのだと感じました。