北茨城市内の19校にて「つよくいきよう」を収録
今回の1万人の歌プロジェクト「つよくいきよう」に、石井の故郷である茨城県北茨城市の19もの学校が参加してくださることになりました。
そしてこの日は母校でもある「大津小学校」での収録日!ということで、石井もその収録に是非立ち会いたいと、スケジュールの合間を縫い、故郷の町へと向かいました。
「大津小学校」では、震災により体育館が使えなくなってしまったということで、全校生徒203名が集まってくれていたのは、教室を2つつなげたようなワークスペース。
登場に湧く子ども達の前で、石井は挨拶の後、歌詞をレクチャーし始めます。
石井「“すべてのものが 過ぎ行くように"これはどういう意味でしょうか?」
生徒「わかんないー!」
石井「“すべてのものが 過ぎ行くように"っていうのは、すべてのものが過ぎ行く、ってことです」
生徒「えーーーー!(騒然)」
石井「(笑) 皆が中学生になって、高校生になって、大人になっていくように、何でも同じままではなくて、変わっていくよ、ということです。じゃあ、“いつかは誰でもみな 空になるのだから"は?」
生徒「天使!!」
石井「そう、天使だね。いつかはみんなもおじいちゃん、おばあちゃんになって、天にのぼっていくんです」
そんなやりとりの合間合間にも「“つよくーつよくー"のところを “よわくーよわくー"とか歌っちゃだめだよ」なんてトークで爆笑を誘いながら、石井はこの歌に込めた思いを小さな子どもたちにもわかるように、やさしく噛み砕いて伝えていきました。
そして歌詞の説明が一通り終わり、次はメロディを少しずつ練習していこうとする石井に対し、「もう全部歌えるよ!」と子ども達・・・!
今日までの練習で、既に完璧に覚えてくれている様子の皆を見て、早速、2番まで通して歌ってみることに。
「♪ひろい せかいに〜」
教室に広がる元気いっぱいの子ども達の歌声に、思わず感極まる石井。
「いやあ、すごいね、皆ね。いいよ。すごくいいです。もう、、、あの、、、涙が出てきちゃいました。何故だかわかる? 皆が一所懸命歌ってくれてるから」
子ども達の声は、希望のかたまりのようであり、生きる力そのもののようでもあり。
一点の濁りもない、きれいなきれいな、未来を救う声のようにも思えました。
そして歌の収録が終わると、子ども達の間から「歌って!歌って!」の大合唱が・・・!
急遽、この日の御礼として石井から「つよくいきよう」をプレゼント。
「やっぱり歌の力は大きいね。人の気持ちは歌に力づけられるんだね。
みんな、この歌を忘れないでいてくれたら嬉しいです。
今日は協力してくれて本当にありがとうございます!」
そして、子ども達と別れた石井は、穏やかな顔でゆっくりとこう話していました。
「親父がいなくなって、命はいつまでもないんだなぁということがわかって、津波で六角堂が流されて、風景もいつまでもないということがわかったけど、でも、それでも必ず次には新しいものが出てくるということを、今日子ども達の声を聴きながら、綺麗事じゃなく感じた気がする。
大人が子どもを元気づけるなんて間違いで、子ども達に大人が力づけられてるんだね」
故郷で聴いた子ども達の声は、たくさんのことを教えてくれました。
1万人の歌プロジェクトにご協力頂きました北茨城市内の小学校、中学校、養護学校19校
(7月5日〜11日収録)
【小学校】
中妻小学校、精華小学校、平潟小学校、中郷第一小学校、関南小学校、華川小学校、石岡小学校、明徳小学校、中郷第二小学校、富士ヶ丘小学校、大津小学校、関本第一小学校
【中学校】
磯原中学校、常北中学校、華川中学校、関本中学校、中郷中学校
【高校】
磯原郷英高校
【養護学校】
北茨城養護学校
今回ご協力くださった皆さんの声が、被災された方々だけでなく、身体が不自由な方やお年寄り、人生に行き詰っている方々など
日本中、世界中のたくさんの方を力づけてくれると思います。
今の日本は、とても大きな山を越えなくてはならない局面にありますがこの歌が少しでも日本人の心の片隅の力になれたらと思います。
ご協力いただき本当にありがとうございました。
2011年7月11日 石井竜也