MIND BBS 〜掲示板〜

民族意識って?

石井竜也

14.03.02 03:37

例えば、日本と韓国は、今や敵対する国家とまでなり、憎しみ合ってしまっている。もちろん、個人的な事は、いろいろだろう。ここで言う敵対とは、あくまで政治の世界での攻防を差している訳ですが、これが、意外にも国民感情と比例しているんだな。それぞれの民族の誇りや、自尊心、歴史、得意とする分野、まさにその土地にしか出来ない作物だってあるし、その国が得意とする技術もある。僕の言う民族意識とは、単なる「その国の人々の連帯感」を差している訳じゃなく、自分では思いもしない所で出てしまう、その民族の癖の数々が、積み重なって、その国固有の美学や、学問、礼儀、道徳、威厳、誇り、勇気、品格・・・・・そんな物をひっくるめた言葉が、民族意識というものであると思うのです。インターネットが世界の一般人までを席巻して、既に10年以上。そこには、国や、文化を超えた交流や、今まで見えなかった人々の豊かな心もだいぶ見られるようになりました・・・が・・・・その真反対の、醜悪きわまりないなじり合い、品格をどこに見つけていいのかも解らない汚い言葉や、パフォーマンスの応酬、個人を追求して、自殺までさせてしまう殺人的メンタル発火装置、国と国をも、戦う事にまでヒート・アップさせてしまう脅威も、まだまだこれから出てくる事でしょう。結局、世界の人間達の興味は、『弱み』。どこかのくだらない週刊誌とそんなに変わらない。「糞でもぶっかけてやれ!」を品よく言うか言わないかの違いでしかない事が、この頃、インターネットの数々のサイトに見てとれます。これを止める事はもう不可能。だったら、この時代の民族意識って何なんだろうか?互いの美学や品位を過去から学び、必死に守っても、いとも簡単に違う国の全く違うイデオロギーに野蛮に打ち砕かれてしまう。折角作った奇麗で繊細な日本庭園に、コンクリートを流し込んで、ロココ調の噴水や、マーライオンを立てられてしまうような事に近いかな?ある文化が育んできた歴史からでしか学ぶ事の出来ない一種の主義主張、それを「美学」という言葉で言い表しても差し支えないのかは解らないが、少なくとも、その国民性にあった文化や美意識がある訳で、その部分に関しては、どの文化の文句も言えないはずなのだ。美学や文化と言った、心をある程度、豊かに昇華させてくれるような精神的イデオロギーの場合は、何の問題もないし、堂々と自分たちのアイデンティティーとして持ち続ける事が、未来に対しても、国も凄み、もしくは迫力になる。だけど、そう言った文化への造詣は、100年でも出来るもんじゃない。しかも、そこには勇気ある先人がその命を賭けて作り上げた整理整頓がなされていなければならないのだ。観阿弥光悦や岡倉天心など、優れた『目利き』またはプロデューサーが居たからこそ、阿修羅像も残っている訳だ。大英博物館でも同じ事が言える。ルーブル美術館や、ニューヨーク近代美術館もそう!それぞれが、芸術と値する豊かな感性の作品を、収蔵し、人々を魅了させている。自国の文化とは、それくらいに大切で、また、その国の人々の血の出るような努力からでしか生まれてこないものだ。そういった文化文明を促進する力は、研究と探求、好奇心と、地道な努力でしか勝ち取れない。また、国をあげてその考えを保護する訳でもない。自ずといい物は、その民族の美学に当てはまっている物だから、当然、誰かがその技術や、作家を庇護して行く。才能とは、マッチのようなもので、人々の心に、新しさと、過去から学んだ先人の知恵を踏襲して行けば、その国の国民には通じる、一種の信仰に近い文化が出来上がる。これこそが、「深い民族意識」というものではないかと、僕は思っている。他の国は関係ない。日本から見て、劣っているとか、優れているとか、そんな事は、考える事すら卑しい。ただ自分たちの幸福感を持てれば、お金の問題ではない。全てが経済事情という、ゴキブリも食べない粗悪な化学肥料と強い薬物、人工的に作られた全く方程式も定まっていない、天気よりもたちの悪い世界経済の不透明と不愉快さは、果たして人の心を幸福にしているのだろうか?確かに、「一台くらい、車を買いたい」とか、「あの化粧品を、ずっと欲しいと思っていたの」とかは、どんな国も人にもあるだろう。でも、これは文化じゃない。ただの宣伝と、購買意欲だけを追求した、心の洗脳に近い。文化は、洗脳ではない。自然と、200年300年と、時間をかけながら、子から孫へ、未来に引き継がれて行く遺伝子レベルにとけ込んだものなんだと思う。軽々しく飛び交う「民族紛争」だの「民族衝突」だのに、「民族」という言葉を使わないでほしいものだ。人は基本的には平等であるべきだし、またそうしなければ、世界には多様な文化や考え方、信仰や豊かな物の考え方も生まれないだろう。気候も生きる境遇も、政治体制も違う国々で、全く同じ精神構造を作れという事の方が無理でしょう?結局、解る努力が必要なのかもしれない。・・・でも、どう多めに見ても、差別をあらわに出す国もあれば、完全にトンチンカンな政治を行っている国もある事は事実である。少なくても、わざわざ火事になるのを解っていながら、その国に近づく必要があるのかな?この頃、こんな事を考える自分がいます。

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