「歴史認識」って、一体なんだ?
石井竜也
14.03.05 02:35
歴史は、「イイクニツクロウカマクラバクフ」みたいなものではありません。その時代に生きた人びとの生きる視線を理解しなければ、現代人には、何も言えないのです。本当は事実だけを表記している、当時の完全映像版でもあれば、何となくは解るかもしれない。それにしたって、ギザのピラミッドと同じ、町を背中に写真を撮れば、そこは悠久のエジプト文明の壮大なる砂漠の大王朝、でも、一旦振り返れば、安いお土産を売る場が並ぶ繁華街といったように、物事の真意というのは、一方方向からの見方では、絶対に理解しきれないのです。悲しいかな、同じ過ちは、過去にも何度も起こっています。今のアラブ地域の紛争にしても、ウクライナ問題、チベット問題・・・etc・・・・数え上げたら切りがないくらいの、内紛、紛争、火種、そして戦争。どれも、その国の愛国心の現れと、経済問題が中心です。このアジア問題は、自分の考えでは、弱肉強食の時代に入ったと思われます。かつてローマが、地中海一帯を支配していったように、人間の欲望には、限りがありません。なぜに、首を切り落としたり、内蔵を引きちぎられても、戦争をするのでしょう。問題は、その国が育ってきた、あるいは構築されてきた過程に、何が起こっていたか?という事です。「イジメ」とこの問題は、そんなに変わらないいと思います。最初は、気に入らないから始まって、いたずら、嫌がらせ、暴力、屈辱、その後は、誹謗中傷を、まるで、世界の全員が自分の敵になったかのような錯覚を起こすほどに、言葉や、暴力、嫌がらせで、一時間ごとに、攻められるのです。待っているのは、自殺。もしくは、関係のない人への報復。ここで考えるのは「復讐」の定義です。リベンジは、悔しい思いをさせられた人が抱く「恨みの感情」です。実は歴史の淡々とした教科書の中には、人の内底に持っている『恨みの連鎖反応』が一杯隠れているんですね。だから、「慰安婦問題」も、解決が出来ない。僕自身が一番悲しいのは、あの作曲家のように、「全てウソで、演技でした」では済まない問題だ!と言う事です。歴史を直視しろ、としきりに言っていますが、自分たちの都合のいい歴史解釈を、信じるのは、愚かな事です。ここに、ラバウルの兵士の話をしましょう。彼は、米兵から逃れながら、親友の兵士とジャングルの奥地まで逃げ延びました。そのうち空腹が絶えられず、死に際である戦友を食べた。これだけ読めば、なんて残酷で、人でなしな事をしたんだ!と、普通の生活をしている人は、思うのです。でも、その次元にいた事のある元兵士の老人には、その状況がよくわかる。だから、人肉を食うほどの空腹がどういうものかも解っている。そうしなけばならなくなったときの人間の精神状態も解る事でしょう。人が残酷である事は、既にこの7000年くらいの歴史の史実を、あくまでもドライに列挙しても奇麗な人類の時間ではなかった。また、当事者だと手を挙げる人に、少し悪意があったら?または、記憶が飛んでいたら?忘れている事もあるでしょうし、「怨念」や「後悔」は、その人の精神自体をも、狂わせてしまうものです。また、「執念」というものもある。これに取り付かれると、現実的且つ事実は崩壊するどころか、新しい負の要素だけの「化け物」を作り出してしまうのです。歴史で、他の国を責めるなら、自分たちの歴史もにも厳しくなければなりません。「敗戦」という文字に支配されてきた日本では、その事について言及する立場にはないと、思い込まされてきた、この50年。でも、一方方向からのどうにでも改ざん出来る歴史は、いくらでも、その人、その国を、おとしめる事が出来ます。信じなければならないのは、有識者が話す、どこかで本でも読んできたような言葉より、その時代に生きた尋常な老人に聞くのが一番かもしれませんね。そのおじいさんさえも、きっと不都合な事は教えてくれないでしょう。肝心な事は、『歴史自体』を立体的に感じることです。彫刻はどの角度からも見られます。その見た角度で、人は、全部を見たと勘違いするのです。闇雲に世界で展開されている、韓国政府の反日活動を、いったいどう受けとめたら、良いのでしょうか?「天皇に頭を下げにこい」とか「慰安婦像」を無理矢理世界に作り出す始末は、まるで、常軌を逸した、子供の喧嘩のように感じます。世界は、こんなに低い見識だったんだ?!と歴史よりも、その行動の幼稚さに驚愕します。彼らの言う歴史の、全くの第三者がクールに見つめて書いた年表が見てみたいものです。日本も韓国も、もう既に、自国で歴史をドライになんか、判断出来ませんよ。こんな世界情勢、特にアジアに堆積している歴史問題は、あまりにも感情論でしかないように思うのは、僕だけでしょうか?もう少し、大人の対応をお互いにすべきだと思います。・・・ただしそれは、向こうもそういう考えに行き着かない限り、敵意丸出しの状態では、話も落ち着いて出来ない。経済問題が、引き起こす事に、ろくな事は無いですね。そこに「悪意」が入り込んだ場合には、余計に複雑になる。全く違う国の研究家に、両国の歩みを説明し、研究してもらい初めて、歴史に埋もれていた事が見つかるのではないでしょうか。1000年恨んでも、歴史の事実は、絶対に解らないでしょう。この重大な日本復興の時に、なぜにこんな事に巻き込まれなければならないのでしょう。