田舎暮らしの厳しさ。
石井竜也
14.12.10 18:54
日本は、経済大国というイメージ。歴史も古く、偉人も多く輩出している、天皇の存在がある国家である。信仰心に厚く、例説を重んじ、多少臭い物には蓋をする癖があるくらいで、実に古代より、清潔を旨とする風習、または国民性である。『潔し』を美学とし、また、それ故に、自分の意見を後回しにしてしまう、強さが、世界では弱さに、見られてしまう傾向がある。この精神性は、一体どこから生み出されたスピリットなのだろうか?確かに、日本人は、おとなしく、礼儀を旨として世界にも出る。もちろん、個人差はあるにせよ、ずけずけと人の領域に入り込んだりする事を、恥ずかしい事と、教育または、教え込まれている。自殺者が多いのも、このような自分の内面に悩みを閉じ込めやすい性格に起因しているというデータも、出ているくらいだから、この国の人びとの責任感には、驚くものがある。しかし、この文化精神は、実は、「公家文化」が作ったわけでも、「侍文化」が作った訳でもない。ましてや、神道や宗教が作り上げた考え方でもないのだ。神道は、確実に言える事は、自然が厳しい国土である事が大きい。古事記や日本書紀にも、自然の持つ荒々しさが、都度都度出てくる。だったら、何が、日本人を、冷静沈着、例日例節、仁義忠信を、重んじる国民性に、しているのか?という事になる。これは、農業が大きな位置を占めている。狭い国土に、農地を広げ、農作物を、大量且つ質のいい物にするためには、相当の科学力が・・・というより、現実的勝つ能動的な自然科学知識の蓄積が必要になる。この辺から、ヒントが見えてくる。古代、日本を問わず、3000年くらい前の地球は温暖な気候に恵まれていたと証明されている。おそらく、その辺で、世界的にも、農業は、発達して行ったと、考えられる。農業は、作物が育つための、いくつかの絶対条件がある。まず、日差しと美しい水の存在。それと、肥料の問題がある。そして、一番この国が頭を痛めたのが、国土の狭さだった。そこで農民達は、二毛作という方法論を見いだす。つまり、一年で違う農作物を作り上げる技術の開発だ。これは死活問題にもなりかねない、当時は、相当、切羽詰まった大きな問題であったろうと思う。そこで考えだされたのが、保存食、納豆、醤油、酒、日本人は、魚まで鰹節にして、出汁や、隠し味と言った、日本ならではの、「味の繊細さ」を極めて行く。そこで、ぶち合ったのが植林事業であった。殆どが火山で、しかも、地熱が高い、広葉樹林には適さない、土壌を、「積み木」という方法で、品種改良を始めた。これが約1000年前、江戸時代には、既に、この技術は今よりも、さかんであったと推定されている。この技術が、実は、日本の今の世界的にも認められた「肌理の細かい技術」に繋がっているのだ。リニアモーターカーでも、27年の歳月をかけて安全性の追求を、まず率先させている。地震が多いからである。日本の技術革新には、意外な物もある。それは、漆塗り「漆器」の存在だ。この技術があって、ステルス戦闘機が出来た。みなさんには、解らないだろうとは思いますが、アメリカのステルス戦闘機の塗装技術は、日本の専売特許なんですよ。だから、アメリカ空軍は、沖縄の嘉手納基地を大切にしているのです。あそこに、ステルス技術の、心臓部がおかれている事を、日本人は知らない人が多い。日本の国土防衛に描かせない、ステルス戦闘機は、流石に、特殊な塗料を縫っているので、かなりの頻度で、塗り直さなければならないのです。塗り替えられたステルス戦闘機は、12mの物が、雀ほどの大きさにしかレーダー感知できないのです。だから、アメリカは、サイパンや、他の島には、行けないのです。なぜなら、日本の技術提供で作られている、物だからなのです。田舎暮らしの凄まじいところは、自分だけが便りである事、生活する時には、何かを、発明、または発見しなくてはならない事が上げられます。しかも、国民性が、静寂を好む民族ですから、自分の精神性や、考えを深くする癖が出来ている訳です。だからこそ、ノーベル賞も22個、まだまだ増える可能性は無限にある訳です。田舎暮らしは、実は、科学を発達させる大きな役割を、していたのです。我々が考える科学は、どっかの大きな大学の逸失で、黙々と、試験管とにらめっこしている風景しか、浮かびません。でも、実は、日本人の科学力の発達させる要因になっているのは、「個」という意識と、「開発」という切羽詰まった小国である国土の狭さが、この精神を生んだと、僕は見ています。今度機会があったら、浮世絵をよくよくみてみてください、後ろの山には、殆ど、街で使われてしまうため、樹木が、ありません。禿げ山なのです。それを打破したのが、樹木の植林事業と、「積み木技術」に見る、気の遠くなるような、森林政策製作計画だったのです。神道の中にも、神の住む山として、必ず、裏山などには、人が入れない、または御清めをした神主さんしか入っては行けない山などが、設けられているのです。あの考え方こそ、ずさんな伐採を、食い止める、古代人の知恵なのかもしれませんね。幽霊話や、妖怪話が多いのも、立ち入りを禁止する、措置だったのかもしれません。日本人って、凄いでしょ?