深い愛情と、深い悲しみは、強い意思に裏打ちされている。
石井竜也
14.12.18 03:40
何故、この時期に、「こんな悲しいお話をするのですか?」と、質問されて、返す言葉がありません。クリスマスのもう一つの側面には、世界で、苦しんでいる、子供達もいる事を、大人達は、心にとどめていてほしかったし、楽しいクリスマスを、100%迎えられる、子供達が今の日本、もしくは、近隣諸国に、何人、果たしているのでしょか?この物語には、人間愛が全て、完璧に入っていると思い、描きました。まずは、兄を思うまだ小さいのにも関わらず無邪気に愛する妹の心、それを痛いほど知りながら、妹を精一杯力づけようとする兄の愛情。自分の出来る事なら命まで取り替えても良いとさえ思っているであろう、母親の、気持ち。この子が生きる力を持つうちは、自分のみを削ってでも、彼を守るんだと、固く誓っている、父親の愛情。それをお互いの心でつないで、夫婦というより、共同体になっている母親と父親。このいくつかの尊い愛情に、きっとみなさんは、涙したと思うのです。世界は広い。あまりに広くて、今の衆議院解散総選挙でさえ、色あせて見えるほど、世界では、大きな問題が紛糾している。まだ日本を、襲うのかこの異常気象!この数日、大寒波が日本全土を包み、気候の著しい変化を見せています。そうかと思うと、ピタっと、止まってしまう気まぐれな気候。まあ、所詮、自然現象なんてのは、気まぐれに起こり、爪痕だけを、人の心と、身体に残し、去って行くものです。神世の頃から同じなのだろうと、思います。さて、この厳しいクリスマス時期の日本。暖かい場所を作りに、北海道に渡る、石井竜也です。GROUND ANGEL in SAPPORO ~WHITE MINDS~2014。この名前に託されたコンセプトは、北海道の厳しい冬にもめげず、逞しく生きるみなさんや、東北に生きるみなさんへの、心の色を、表しています。雪国で生活し、生きて行くという事は、相当の覚悟と、その土地への愛情が必要不可欠ではないのかな?と思いました。シンプルにみえて、実は、とてつもなく強く、そしてどこまでも、純粋で、命の危険さえある気候の中での暮らしの厳しさは、僕たち、温暖な地方で生きている人間には、到底、計り知る事は出来ません。そこで、僕なりに、火を使わずして、温かな感覚だけを、札幌にお届け致したく、考えたのが、この『WHITE MINDS』でした。決して綺麗だからだとか、白が好きだからだとかじゃなく、そこに生きる人びとの心の色を、暖かさを求める気持ちも、冷たい気候も、この白という色に、集約されているのではないか?と、思ったからです。ANGEL達は、今、必死に、雪の中を、札幌に向かっています。僕も21日に、セレモニーに出席し意味合いを話し、ちょっとした歌を披露したいと考えております。是非、来れる方は、GROUND ANGEL の 心を聞きにきて下さい。深い愛情と、深い悲しみ、深い慈しみや、深いまなざしは、世界共通の言語には、翻訳出来ない、人間の崇高な表情だと思います。僕が出来る事なら、なにがしか、自己表現を、交えて、そこに住む幾多の人生に、何らかの光や、優しさを、届けてみたいです。クリスマスの時期に、世界の中の日本を考えたり、この国の片隅で、震えている方達の事を、少しでも、考えてあげる事は、決して悪い事ではないと、思います。この文章があまりにも暗い内容と御感じになった方には、謝罪致しますが、この今の状況で、手放しで、無理矢理『たのしいですよ〜〜〜!』なんて、言えない僕もいるのです。・・・でも、石井の事ですから、深いとはいえ、大した事は無い事は、みなさんが、一番ご承知かもね?