激動の2016年になる気配。
石井竜也
16.01.13 15:43
ついこの間、俺の敬愛するアーティスト(ここでは彼をこう言わせてもらう)デイヴィッド ボウイ氏が天に昇った。ミュージシャンという枠を軽々と外し、完全に自分の世界を作り上げた天才であった。69歳は、まだいける年齢。あのダンディズムは、もう帰ってこない。そして、25年間続いたSMAPの去就も見逃せない時代の変遷。芸能界自体がテレビに対するある種の不信感と、クライアント(協力企業)とバジェット(制作費)の低迷化。ネットに全てを奪われる世界。考えてみればテロ対策すら、まずはネットからの操作が基本となっている現状。つまりは、便利という手法をデジタルに見出した、一部の人間たちによる一種の方向転換なのだろう。それに、排ガス規制問題が世界中に表面化したのも、ネットの世界からである。地道にもの創りを黙々と、何を言われてもやり続けた日本は、やっぱり、大きな意味でダンディズムの真骨頂であると思う。しかし、軍事面や原子力の対応には、ひとこと言いたい国民も多いことだろう。国力の増大は、他国への経済的圧迫なしには、ありえない。つまり、戦争への一つの大きなきっかけになりかねない状態なのだ。そこにメスを入れようとは、今までの弱腰政治なら考えもしなかったであろう。日本人の自信も、この70年で様変わりしたってことか?それとも、デジダル時代の到来で、他の国との対比が簡単にできるようになって、かりそめの自信に酔っているだけか?流石に、この暗闇には、俺も怖くて近づけない。地球の地殻変動といえば、阪神淡路大地震、東日本大震災、スマトラ沖地震、チリ大地震や相次ぐ自然災害の脅威。まだまだ、数え上げたら、この20年で起こった大災害の規模は、千年に一度や一万年に一度といった気の遠くなる確率のものばかり、火山国日本の火山たちも、一斉に活性化し始まっているようにも思う。水害がないところに水害が起こり、今までなかった季節に竜巻が起こる。病原菌にも大きな変化が起ころうとしている。今までなりを潜めていた、ペストや、デング熱など、日本では絶滅していたとばかり思っていた中世の時代のウィルスの拡大。この時代の変化に呼応するように起こる、多くの暴動や同時多発テロ。しかも、その間に、猟奇的な殺人事件の世界的な多発。人身にも自然の力が加わっていることを、嫌というほど感じるこの頃の世界の情勢だ。並べ立てると、もう未来はないのかもしれないと、思うかもしれないけれど、俺は、もう一つの見方をしている。地球だって、生きている生命体と考えると、できもの腫れものもできるだろう。放置していたり、不潔にすれば悪化して、そのうちウミも出てくる。この時代は、地球が必死に、体にできた腫れものからウミを出している時代なのかもしれない。宇宙の炭素やアミノ酸が自然治療を促し、いつかは治るのかもしれない。多分、こんなことを、恐竜の時代でも、白亜紀でも地球という生命体は、活発に起こしてきたのかもしれない。物事を捉える時に、大きな目線とミクロな視点を、同時に使うのは難しいことだが、以外と、あなたとこの広大な宇宙は繋がっているのかもしれない。私たちが次の世代に、残すべきものとは、今の科学やデジタルの良さじゃなく、こういった広大無辺に見えるものとの緻密な関係こそが、生き残るチャンスであるということなのかもしれない。人は絶対に自然の巨大な力には勝つことはできない。火山噴火、竜巻、地震、津波、巨大台風、地殻変動、隕石落下、etc・・・それに人が起こす大きな変革、テロの横行、暴動、科学の変形した発達、核の暴走、経済破綻、そこには銀行も保険会社も、大きな企業も太刀打ちできない、巨大な暗躍も起きているのかもしれない。こんな時代の中で、母親がいった言葉が心に残る。「第2次世界大戦中のことを思えば、今の難題など、なんでもない、かあさんは自然災害で死ぬのなら、覚悟はできる」という言葉だ。とんでもない時代を生き抜いてきた人間は強い!こういう言葉こそ、子どもたちに伝えるべきではないだろうか?・・・・ま、そんな大変な時期なのに俺ったら、平和な曲をのんびり作ってる。焼きものなんぞもたしなめて、なんとなく幸せ気分。そこで考えた。個人の中での千差万別はあるにせよ、以外にも人間という生きものは、個人単位なら、幸福感は持てるのかもしれない。一人という単位が、今はとても重要に思われる。平和や幸福なんてものは、個人的なものだしね?だから、あなたから始めればいい。「自分は幸せなんだ」と思うより「幸せを、どこに感じるか?」を知ることこそ、平和の始まりかもしれませんね?