福島県の今。
石井竜也
11.04.29 02:56
北茨城もそうですが、福島県への風評の拡大は、今や日本にとどまらなくなってきてしまいました。飯館村は、ニュースに乗り易い区域な故に相当人々の怒りと悔恨は、壮絶なものがあります。ある農家のご主人は東電に対し「刺し違えてやる」とまで言います。そのくらい、今までも、先祖から守ってでしか出来得ない有機野菜の推進地区。市町村合併の苦しさを、耐えて、やっと農家同士の確執も、なくなったところだった。山村の暮らしは見ているほど楽なものじゃない。水、畑の手入れ、平米数で、生活が変わってしまう農業の厳しさ。自然に翻弄される農民。今、飯館村で起こっている事は明日は我が身と思うべきでしょう。これから3年を目処に子供達に何が起きてくるのかを、見なくてはなりません。あの地域の放射線量は、国の基準値の3400倍と聞きます。これはチェルノブイリ30キロ圏にいた人々よりも、膨大な放射線量を示しています。村の寄り合いで女性の中に赤ちゃんを背負った若いお母さんを見かけました。背筋が凍りました。特に畜産農家の被害は目を覆うものがあります。畜産という生産業は、生き物が相手です。1日に何度も牛達の面倒を見て、安全な食事を与え続けて、時々外に出して運動させ、身体の新陳代謝を常に気を配っていなくはなりません。乳牛の飼育は、育てば全て大量の牛乳が取れるとは限らないのです。おそらく国は、こういう努力でしか、出来得ない生産を代々続けて来た人々を、少数派とみなし、残酷に切り捨てるでしょう。「大変、ご迷惑を御かけいたしておりますが、一刻も早い避難を、お願い申し上げます」牛は、子供の様に育てて来た牛達は?餓死させろというのか?風の向きで、判断されるなら、とっくの昔にとんでもない距離の町でも、相当の被爆地域があるはずだ。まるで、ニワトリの柵の中にネコを入れているみたいだ。逃げ回り、襲いかかられない様に距離を保ちながら、毎時間生と死の境目を逃げ惑う。政府に掛け合っても、すっかり、政治的責任と意思決定の出来ない脆弱な今の政府に、決定する気合いのある政治家も見当たらなくなった。漁業はもっと辛い。福島原発から出た汚染水の流出は、漁業に世界的な決定打を打ちはなった。この区域が完全避難勧告を国から出されたという事を、解り易く説明すれば、これから数十年間は、人の住めない区域に指定されたという事なんじゃないだろうか?一体福島の人々はどこへったら、いいのだ!?「保証は?」「健康被害の精密な調査は?」「子供達への被爆量は?」「もし、甲状腺に異常が認められれば、何をしてくれるんですか?この未来ある子供達に・・・」こうやって、書き連ねていると、怒りがおさまらなくなるので、この辺でやめます。頼むから、風評被害での差別や、冗談はやめてください。津波で遺族を流された人々と同じ苦しみを味わっているのが今の福島県民です。ここの人たちにこれ以上の苦しみには耐えられないでしょう。いまこそ、支えてやらなければ、アウシュビッツと同じ事になりますよ。