被災地に飛んで行かない理由。
石井竜也
11.04.29 21:00
皆さんがもし、被災者になったら、家の片付けや、大切なものを、まず探して、保管したり、遺族の冥福を心から祈る時間と、自分がある程度、立ち直るための静かなる精神との向き合う時間が必要になりませんか?そりゃあ、自衛隊員のような守秘義務も、訓練もなされている方や、ボランティアというプロ級の方達にしか出来ない時期であったのも事実です。でもほんの2週間前までは、一般のボランティアでは支援が行き届かなかったり、あまりの惨状に精神を病んでしまったりという悲惨な現場の状況があったのを覚えていらっしゃいますか?誰だって、家の中に見られたくないものや、大切なものがあるものです。それらは、跡形もなくなくなっているとはいえ、「もし、そんなものが出て来てしまったら・・・」とお考えにはなりませんか?隣の家が火事だからといって、人命以外のものまで拾って白昼のもとに出す事は、その地域、またその家の恥になる事だってあるのです。それを「遠慮」というのです。特に精神的に傷ついた心に何が必要かと言えば、精神的にも物質的にも、整理をする時間は必要だと、思いませんか?大勢のボランティアが踏み込んで行く事は非常にいい面と、現地の被災者にとって、「困る事」もある事をお忘れなく。もちろん、心からのボランティアです、彼らの勇気と、心には敬意をはらっております。でも、もう少し、深く考えると、被災者の皆さんの静かなる追悼の時間も作ってあげなければならないとも思うのです。気持ちを考えれば、すぐに理解出来る事だと思います。人間には、気持ちを切り替える時間が必要です。そこのところを、大切にしてあげて頂きたいと思うところです。