このゴールデン・ウィークほど・・・。
石井竜也
11.05.05 08:31
苦しい日々はなかった。いつもなら、スタッフや、関係者との面談や、お話が伺える状況もあるのに、なんせ、何もかも「お休み」。自分の中の疑問はふくれあがるばかりで、一向に進まない状況に焦りと不安がよぎりました。自分の中で言い続けていたのは「やれる事はやった・・・」それだけ。自分の無能さに嘆いたり、苦しんだり。こうしている間も、水も電気もガスもなくて苦しんでいる人々や、原発周辺の俺のいとこをはじめ、多くの人たちが、風評被害と、先の生活が依然見えない状況に置かれている事を考えると、なんだか、やりきれなくなりました。地震の恐怖はもう、どうでもよくなりました。死ぬ時は死ぬ。くらいにしか思わなくなりましたが、原発の不安は依然脅威です。俺の中での今の一番の不安かもしれません。この問題は、機材本体の危険性と相まって、組織的な欠点もあるだけに、何を信じていいのやら、まったく暗闇です。依然、推進派の意見中心に話が進む報道は、もう見る気も失せました。『朝まで・・・』のタハラ・ナントカさんのテレビ上層部からのプレッシャーを気にしながらの意見は、いつもの険しい追求もなく、見ていて、これこそ、今の状況か?と彼の態度で、判断出来ました。「火力発電でも、いける」という一言は、東京電力がまだ力を発揮出来るという意思表示にしか過ぎません。つまり、このあとも独裁制は続きますよ!という事でしょ?これって、またウヤムヤになるんでしょうね。まるで、ヒーローを取り上げる9・11の時のアメリカの報道の様に、アフガニスタンの空爆の悲惨な映像はことごとくカットされるという。まさに、今のニュースも、自衛隊万歳のようにしか見えない。確かに彼らの功績は、凄いものだと感心していますが、それが彼らの任務であり仕事です。原発から、話しをそらすのには格好の餌ですよね。