度重なる巨大台風の恐怖。
石井竜也
19.09.20 18:25
この頃15年くらいの日本の気象状況は、過去のデータや、古い文献を見ても、全くその様相を変えてきています。元々、日本は、温帯地域には分類されてはいますが、国土の特異な形態から、見事に、北と南との季節感が違う、珍しい島国でした。それが今や、多少四季のハッキリしていた日本の気候は、完全に熱帯地方の動きを呈しているようです。火山の多い国土を持つ我々の国は、溶岩流が、固まってできた土地が、ほとんどです。従って、地盤の緩さからは、逃げることができません。湿地帯が多いのも、特徴であると思います。そのため、水源の綺麗さは、世界一だった日本。ところが、度重なる、火山性微動による、断層の多さも、おそらく世界一です。これだけの、直下型地震を引き起こす活断層を持ちながら、かなりの人口と、科学力。この不思議な発展現象を成し遂げた国は、いまだかつて、日本しかありません。一番の危険要素が、今年の千葉県の大停電事故。これは一見頑丈に見える科学の進歩を大きく覆す、大事故に発展いたしました。未だに、蒸し暑い中、必死で、復興作業を行なっている、東京電力さんや、自衛隊の皆様には、頭が、下がります。この事例でもわかるように、日本には、電気の配電線を地中に、入れてしまうことがハイリスクなため、未だに、電信柱に頼る他ないのです。稼働している原発の量も関係しております。こういっても、決して僕は、原発推進賛成派ではありませんからね!代替エネルギーがあるのなら、さっさと、取り除いてほしいという原子炉の危険性は、十分に、理解しております。大友克洋さんのアニメーションで『アキラ』というのがありましたが、あれ、今から20年も前に作られているにも関わらず、東京オリンピックの前の年、つまり、2019年の設定だったのには、さすがに驚きました。あの『アキラ』の中でそこここで行われている、大敗しきった若者たちのシュプレヒコールを聞いていると、実は、原子炉のお粗末なコントロールのせいで、国のほとんどが、使えなくなった世界を描いています。しかも、人類を救うかもしれないエネルギーがなんと、超人的地親族を持つ一部の老人のように年老いて見える、数人のサイキックを主軸に生まれつき持ち合わせている未知の力。これ、そのまま、原子力発電所ですよね?作ったはいいけど、収める術を持たない危険化学物質。大友さんは、多分、このまま行けば、何もかもその役割を終えていく原子炉の存在を知っていたのでしょうね?その放射能生成物の処理まで、政府、科学者ともに考えているのか?という大きな問題を、実に、ファンタスティックな手法で表現されていました。人々は、あまりの絶望から、カルト集団に騙されて行く様子など、実にリアルです。私たちの、この脆弱極まりない、国土に暮らす民たちには、一体何が一番必要なのでしょうか?懐中電灯、水、身を守るためのポンチョ、スマホ、女性なら、生理用品、男なら、冬なら多少熱めの防寒服だろうし、夏ならTシャツ、この頃思うのは、意外にベストが役に立ちますよ。・・・まあ、そうはいっても、どこで被災するか?で物の順番が変わってしまいます。地下鉄、高層ビル、活断層の上を歩いていた行楽客、海の近くの町、集中豪雨があるのなら、地盤の緩い場所を、あらかじめ調べておくのも、一考ですね。話がそれましたが、こういった脆弱な地盤を持つ国の一番の恐怖は、やっぱり、土砂災害なのではいか?と思うのです。これは何も、山の中だけで起こることでもありません。東京、名古屋、大阪のような大都市圏でも、シンクホール問題の科学的根拠は、いまだ解明されてはいません。だから「いつ、どこで、どんな状況で」急に起こるかわからないのです。大きなビルの地下がシンクホールになり、とんでもない高さのビルが崩れるとも、限らないんですよね。そうなると、できるだけ、勤め先、家、いつも持つバッグの中などに、小さくまとめられる防災グッズは必需品なのです。特に大きな土砂災害に見舞われた時には、一定の覚悟も必要です。家を守るか?、命をなくすか?という難しい選択ですが、必ず、命を重視してください。何よりも先に、命です。復興することができるのは、命があるからに他なりません。この頃の台風の予報をしっかり、見ておくことも、大切かもしれませんね?