壮大なる自然や、宇宙の広がりのなかで
石井竜也
19.11.13 03:06
縦も横も大きさも時間もない空間に、無数の光が見えます。それは、たった一つの世界でしかありません。そこは、まだ名前もつけられていない場所。現在望遠鏡で見える宇宙は、小さな世界です。でも、人間達は、どこかに区切りをつけたくて、その世界をm宇宙という名前で呼び始めました。広大無辺に広がる宇宙のほんの片隅に銀河系は、まるで砂漠のアリのように、位置しています。その銀河の最果てに近い場所に、太陽系は細々とできました。そして、ガスとチリのぶつかり合いを通して、どうにか、46億年の昔に起きたほんの小さな漣・程度で、産まれた地球。太陽と、月の影響のもと、地球は宇宙のガラクタの塊の衝突の産物です。月はその破片のような衛星。地球は、物凄い状態が数十億年続き、やがて、ガラクタに含まれていた、リンやアミノ酸から、細胞と言う奇跡が一個できました。まだまだ自然が、生命を簡単に生かしてくれる場所にはなってなかった時期は、全滅させられ、また細胞からやり直しての、気の遠くなるような実験に翻弄させられながら、過酷な時代は20億年以上も続いたのです。しかし、今から10億年前、その変哲もない細胞は、分裂をし始めます。すると、まるで泥水のような海の片隅に、太陽光で、葉緑素を持つ生物らしいバクテリアのように湧き出して来た、今の地球の多種多様な形態の生き物に通じる、命のスープが現れました。ちょうど良い温度や環境が出来上がって来て、自然に恵まれて来た頃、やっと出て来た、生物の数々のうちの一つが、多種多様に分かれていき、それぞれの進化の過程を通じて、あるものは生き残れず、あるものは何とか、命をつなぎました。どれほどの犠牲と、進化の爆発があったのか?想像もできません。それらが現代文明で戦争にまで行きついてしまう生物をも、作り出すきっかけを作ってくれたのです。自然発生、その死骸までも無駄にはせず、地球の資源になっていくのです。石炭、石油、メタンハイドレート、天然ガス、これは全て、古代に生きた動植物の死骸です。そんな不思議な化学反応を起こしながら、廻り続けた地球に、分明や発明といった知識を旨とする、生物が現れます。それが人間です。しかしながら、やがて、この人間が、この巨大な惑星・地球をも破壊していく事になるとは、宇宙の摂理は、考えもしなかったでしょう。また、人間が今生活している状況は決して、恵まれているわけじゃないんです。まだまだです、まだまだ地球は、この星に生まれた、動植物をことごとく破滅に追いやり、また新たな世界が作られていくのを、楽しんでいるはずです。そこで起こった数々の悪行も、飲み込んで、我々人間が始末した後からでも、また、別の生き物達を作っていくのでしょう。・・・まるで、偶然と必然のカオスから、生き残るものだけを繁栄に誘導し、それさえもいとも簡単に死滅させながら、後90億年は、廻り続けていくのです。やがて、太陽にも寿命が来ます。太陽系のすべての惑星は、後世、神の光・太陽をとてつもない大きさにまで、膨張させ、赤色矮星となり、最後は、自分の重力に耐えきれずに、超新星爆発を起こし、10cmのブラックホールになるかもしれません。それが地球のような星の運命なのです。