子供達から取り上げて良いもの悪いもの
美惠
21.05.22 23:04
大人が子供達から取り上げてはいけないものを沢山取り上げてしまっていると思います。危険だから教育に良くないからといい全て目の前から排除してしまう。ある程度の危険、痛みを伴って、本当に危ない事や傷つける事になってしまう事を覚えていきます。それを経験なしに取り上げてしまえば、いざ目の前にした時に危険かそうでないものなのか、どう扱えば良いのかわからないと思います。自分の痛みを持って人の痛みを理解します。危険だから注意して触れさせる、やってはいけない事はそばにいて注意する、省くのではなくて間近で触れさせしっかり注意する、教える事が必要です。なのにそれを元から排除してしまう。教える手間をかけたくない、その時間がないのだと思います。時間がないで済ませてはいけない事。それを教える為の時間に塾や習い事の時間を減らしていけないものなのでしょうか。大人になるまでの時間は限られていてとても短いです。親子は永遠に続く関係ですが、大切な事を親の元で学ぶ時間はとても短い。そこに手間をかける事を惜しんではいけないと思います。親が子の為を思う心が熱ければちゃんと通じます。親の姿を見て、自分への心を感じれば必ず善悪の判断は出来るようになると思います。
本当に子供の事を思うなら見守る事がとても大事です。触れさせる事体験させる事も。それをちゃんと見守ってだめな時は注意し叱る、叱って気が落ちていそうなら、その時によく出来ていた事を引き出してたくさん褒める。それは学校や塾では出来ない、教えてくれない事、教えてあげられない事です。
日本の昔話の絵本も表紙の絵が古いからと言って子供が興味を持つために外国のような絵に変化しています。それは全てが良くないわけではないと思いますが、親の気持ちのほうが多いのではないでしょうか?子供は自分からも親が読んでくれるものからも興味を持ちます。親が楽しそうに与えてくれれば自然に興味を持ちます。昔話のお話は日本のものです。文から内容を理解し描いていくのです。ただ読む、ただ読んでもらって聞いているのではありません。聞こえたものを景色として見ています。それが表紙は外国、中身は日本、本当に違和感しか残りません。 親の好みがそこにはいらない、親がその物語を好きになり景色を読んで聞かせてあげれば、他の景色を見たいとどんなものにでも興味を持つと思います。文字だけれど文字ではない、音だけれど音ではない、そこに見えるものは大人なんかよりずっと無限でもっと広がる力を子供は持っていると思います。それを想像させるのではなく、この絵、この景色だと押し付けてしまうのはあまりにももったいないです。
人の心や痛みを思いやるのも全て想像する力。思い描けなければ感じられません。
こういうものがあるからいけないんだと誰かのせいにし、最初から排除してよでは、親としてやるべき事を放棄しているように感じます。とても大事な事に時間をかける、手間をかける、難しくても何度失敗しても、伝わりそうになくても諦めずに時間をかけて見守り教えていかなくてはいけない事があると思います。