MIND BBS 〜掲示板〜

熱海を襲った土石流。

石井竜也

21.07.05 00:04

まずは、熱海での土石流により、亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧げるとともに、被災された全ての皆様にお見舞い申し上げます。度重なる土砂災害により、この10年ほどの、気象変動とでも言うべき集中豪雨で、私たちには到底計り知れない自然の猛威が、この災害列島を襲っています。まだまだ記憶に新しい土砂災害の多さに、日本人として、「なぜ!?」の2文字が頭を駆け巡ります。しかし、この気候変動は、今現在、日本だけではなく世界中で起こり得る状況にまで、大変化しているのです。地球の温度が一度上がっても、人間の生活に及ぼす影響は「天文学的被害だ!」とも言われている温暖化の脅威、地球自身の大きな変化もあるでしょう。私たちには想像もつかない、地球規模、ましては宇宙規模の変化があるのかもしれません。いくら日本が災害国とはいえ、これほど頻繁に、極地的集中豪雨が起こったり、今回のように土石流などの猛威を振るう時代は、この2000年だけでも、あまりなかったのではないかと思います。熱海は、古くから愛されてきた温泉町であり、東京からもちょうどいい距離のドライブコースとしても、栄えた街です。都心からのお客様も多いこの場所での大規模な土砂災害は、観光地の一番大切な「イメージ」さえも、押し流してしまうような出来事にも感じます。これからの復旧が大変であり、脆弱な山岳地帯が海にまで張り出している地形を見ると、次の被害にも注意を払わなくればならないことは、本当にお気の毒です。土砂災害の場合は、土砂降りの雨の後に起こることから、時間が読めず、どこで起こるかも集中的に雨が降った地域という広い範囲であることからも、予測不可能であることが問題です。河川の氾濫も同じで、支流に降った雨がひどくても、河口付近の雨がそうでもなければ、人は油断してしまいます。普通の流れから、氾濫警報の出るような河川敷の浸水、河川氾濫までの時間も意外と早いことから、街に流れ込むことが予測できないという問題もあります。強い流れでは、瓦礫や岩石など、車ほどの石も、転がりながら流れてくるため、その被害はとんでもないことになるわけです。特に川の場合は、流れが瓦礫によって変わってしまい、とんでもない方向に流れを変化させることもあるので、これはもう、人間の力ではどうしようもないわけです。しかも、日本は、中規模、小規模合わせても、かなりの回数の地震が毎日のように起こっていることから、地盤の細かなクラックまでは把握することが難しい国でもあります。しかも火山国である日本では、あまり人の研究が進んでいない山岳地の山肌などには、詳細な研究の手が届いていない場所がかなりあると言っても、過言ではないでしょう。今回の熱海の山肌を見ていると、少しずつ崩れたというより、山のかなりの急斜面がそのまま「ずれ動いた」ことがよくわかります。日本で起こる土砂災害の事件現場の崩れ方は、いずれもこのパターンであることがわかります。山の形成が、硬い岩盤の上に木々の作った土が比較的脆弱に積った山肌が多いために、雨が集中的に降った時に、岩盤と柔らかい玉肌を引き剥がしてしまうことから発生する「地滑り」的な土砂災害が頻繁に起こるわけです。傾斜の角度があるところにお住まいの皆様におかれましては、雨の状況を常に気にしていかなければなりません。日本における山岳地域の状況は、海からの湿った雨雲が山肌付近にたまり、人間のわからない高い場所での土砂降りの雨があるため、比較的、山の裾野付近の住民は気が付かないことがあることが、大きな被害につながってしまうのかもしれませんね。いずれにせよ、被害を被害だけにせず、日本中の地質調査を細かくすることが、この時代を乗り切る人間ができる最大限の叡智だとも言えるかもしれません。ニュースを見ていますと、その場所に暮らしがあり、人生があったことすらわからなくなってしまうほど、土砂の一色に染められてしまっていることに、言葉も出ないですね。気候変動の恐怖が雨にあることが、とても悲しいですが、まだまだです、余談を許さない地域だけに、これ以上の被害者を出さないように、救助員の皆様方も、周りの天気との総合判断で、引き続き救助を続けていただきたいと思います。土砂災害の場合は、被害地域が、土砂の色一色になってしまうことから、被害者の救助が難航するということがありますので、充分にお気をつけて救助活動を行ってくださいね。本当に頭が下がります。

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