MIND BBS 〜掲示板〜

結局、人の業の仕業でしかない。

石井竜也

22.07.04 12:59

人間には、欲望という起爆装置があります。このスイッチに触れると、人は、ミツバチを襲うオオスズメバチに返信してしまうのです。たった一人の強欲のせいで、何万人という人数が殺され、あるいは、残酷な方法で弄ばれて行きます。武器を持たないものが、いつもその対象になるわけです。この武器がまた憎悪となって返ってくるからタチが悪い。殺され殺すの連鎖が生まれ、いつしか、人の死が、勝敗になり、本来の欲望の達成感より、ほとんど失敗の域であるにもかかわらず。「大成功」となる精神状態の中には、人間のほとんどの邪気があります。まずは、人を殺すという高揚感、泣き叫ぶ一般市民を追い立てる強さの自己満足、銃火器に囲まれて英雄のつもりになる間違った正義感、銃や大砲で敵の陣地、または大切な施設を崩壊させることによる復讐の達成感、そこには、子供やお年寄り、身体の不自由な人なんて、関係ないのです。弱かろうが強かろうが、殺すことに意味を見出した集団心理は、恐怖に値します。そしていつしか、やられた側にも、同じ憎しみが生まれてくるのです。初年兵で体を震わせて人殺しを拒んでる敵兵でも、その憎しみはやみません。この反撃は、大砲一発で死なせるわけではなくなります。過激な表現になりますが、指一本一本を切り落としたり、顔の皮を剥がしたり、生き地獄を味合わせるわけです。力のないものが鬼になると、これは物凄いことをしでかします。子供を・・親を・・・殺された恨みが、全て、戦争に反対な敵兵にでも襲い掛かります。人の業というのは、いわば、法律や宗教で禁じているほとんどのことを言います。しかし、現存していますし、誰でも大切な愛するべき人を、殺された恨みは消えないものです。この「怨み」の連鎖が、大戦争になるまでには、そう時間はかかりません。たった一つの国が暴走するだけで、他の200近い国が、大暴走をしだすのです。ある国には、国内に残る差別や政治に怒りを持っているでしょう、ある国は、隣の国の嫌がらせにうんざりしているでしょう、そして、飢饉や政治体制の腐敗で人々の心の隅に爆発する要素を抱えながら、今まで我慢してきた国もあることでしょう。いずれにせよ、戦争というものの出発点は、一つの国が、正直なことを人情に託けて、大暴れするところから始まります。すると、隣で見ている国の人々も「俺たちも、立ちあがろうコール」が始まるわけです。たとえそれが、れっきとした理由がなくても、生活に困窮している人が偶々、多くいる時期などに、政治だの食糧不足だの物価高騰など、あらゆる難癖をつけて暴動という形に発展します。これが、火種になり、政府は、これを鎮圧にかかります。大統領や総理大臣を守るためだけに、肋骨を砕くようなゴム弾を、民衆に向かって撃ち込むわけです。これに対抗するには、民間の爆弾などに詳しい人々が集まって、手作りの爆発物を、時には数万個を用意します。ビルの上から火炎瓶の中に、小さな鉄屑を入れた爆発物を当てられたら、現代のように、全てがプラスチックで作られた防御服など、ひとたまりもありません。警察は、最初は嫌々ながら、催涙弾から機関銃に変えるでしょう。それは市民を守ることとは違います。自分の命を守るためです。この辺りから、人間の生命の危険度が上がっていきます。目の前で、警官に撃たれた市民を見て、暴動は良くも悪くもヒートアップしていきます。そして最終的には「隣の国が悪いから、同じ国同士でこんなふうになってしまったんだ!」と、その代償や根本的要因は、違う国にあるということに政治は動き出します。ここまでが世界中のとある国で起こる、戦争の火種です。ウクライナの戦争も、話し合いでどうにでもなったところも最初はありましたからね。まあ、でも、あの独裁的政治犯罪では、それも望めなかったのでしょうね。しかも、この国では、食糧や、燃料、経済面に与える影響は、かなりの波紋を呼ぶことが、世界中がわかっていたはずです。ここに関係する言葉が「和平」です。結局、「平和」とは、神様の領域であり、人間が作り出すことのできないことなのです。しかし、「和平」なら言葉での表現で、握手することもできます。人間が一段階上がるには、この方法しかありません。戦うことに、勝つことに、なんの役にも立たないのを、今回のスマホ事件でも思い知ったでしょう。この便利地獄に憑かれた人間の思考能力では、デジタルも、電気も、当たり前のことでしかないのです。相手を責め立てるだけで、それを調べようともしません。うちではおうち電話が古風にあるので、なんの心配もありませんでしたが、古いものを全く無くしてしまう今の科学の発展には、僕は反対です。電気需要に必要な原子力発電所であっても、もし、何かがあった時には、こういう対処をして下さい。とか、この溶液をかけると、二年で放射能は消えます・・・とか、とにかく、失敗した時の対処方法もわからないまま、便利で安いというだけで狭い空間に何十機も設置してしまう人間の愚かさには、開いた口が塞がりません。しかも、その対処方法を研究していることをニュースでも見たことがないのです。それが戦争に使われ、億単位の人類を死滅させても、金になる輩がいるに他ならないのでしょうね?自分達で自分達を殺し合い、歪み合う世界の情勢には、人情など、うっすら見えることもありませんね。こんなに、街中で、車椅子の学生を何人もの人々が、下まで運んであげる風景を見ても、歩道から飛び出しそうな小さな子供を危うく止めたり、家出した少女を警察に届けて、「お巡りさん、彼女は、相当、心を傷つけられています、優しく聞いてやってください」とか、その優しさは色々あれど、確実に、人間には、神に匹敵するほどの優しさも備えられているのも確かです。しかしながら、「敵」である人々には「そんな優しさなんかあるものか!」と思い込んでしまう人間もいるんです。悲しいかな、こんな無意味と思える戦争を、この七千年近く繰り返し起こしている現実も存在するのです。これはまさしく人間が生まれ持っている、狂乱に似た「業」というほかはありませんね。

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