癒されるという事。
石井竜也
11.05.11 12:48
人間は、時々大災害に襲われたり、戦争を体験したり、甚大な飢餓に見舞われたりと、思ってもみない方向からの危機に直面する事があって、それでも、生き抜いて来た人間のたくましさは、ただの「科学の進歩」だけではないはず。多分、心も一緒にたくましくなっていると思うのです。・・・いや、そう思いたい。「なぐさめ」なんていらないと思います。今被災なさっている方々には、きっと、「活力」のほうがどんなにか欲しいものだと思うのです。「希望」や「夢」は、人間のモチベーションを上げる効果があります。そうやって、ただひたすら生きている人を見ると、周りも、その人に同調して行くものです。たった一人の人間の「一途な思い」は、ほかにちゃんと波及して行くのです。これは地球上のあらゆる動植物に共通する「生き残り」の連鎖です。原発の問題も、いずれは片がつくでしょう。人類にとってそれが絶対に必要であれば、残るし、無意味で害を及ぼすものであれば、淘汰されて行くと思います。今一番言ってはいけない言葉、それは「もう遅い」ということ。あきらめは、なにも生み出しません。あきらめている人には、何の魅力もないのと同じです。癒されるのを待ってなどいられない人々が現に今のこの日本に何十万人といるのです。だから、届けるんです。せめて心を癒せるものを・・・。それしかないのです。人間には、完全に失ったものを追いかける事は出来ません。だから、次なる手段(未来像)を考えなければならないのです。それこそ、愛情での応援です。自分自身が納得いかなければ、誰に優しくされても、人間は立ち直る事が出来ません。でも、誰も手を貸そうともしないのは違います。黙って、横にいるだけでも、人は安心出来るんです。「歌」は、そういうものかもしれません。時間のかかる心の痛手は、その人本人の治ろうとする努力と、周りの愛情でしか癒す事が出来ません。あとは時間が何を生み出すかです。負のエネルギーだけを残さない様に、みんなで、ハミングしなければなりませんね。一人が音を外しても、不協和音になってしまいまうのと同じで、人間には、その時々にぴったりと合った、気持ちのいい音があるのです。そんな音を作り出し紡ぎだして行くのが僕の仕事です。そんな僕も、皆さんの温かい目線で生きているのですから・・・。