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日本という国。

石井竜也

11.08.03 11:42

数年前に『日本沈没』という映画が封切られました。興行成績はそこそこで、「へえ、案外みんな気にしてるんだな・・・」と思った記憶があります。この映画の中に、今に繋がるキーワードが驚く程、混入されていた事に御気づきになった方も大勢いらっしゃるのではないか?と思うのです。まあ、荒唐無稽の作り事もあるにせよ、あまりにも、符合しているポイントも多くある事に改めて、驚かされるのです。プレート型の地震の多発、震源地が仙台を中心にした東北から関東、ユーラシア・プレートと太平洋プレートの挟み撃ちに合っている日本の国土の位置を見ても、全くのデタラメとも思えない事実関係が次々に場面に登場します。六本木ヒルズが大地震によって、倒れていくCGがもの凄くて、あの場面ばかり記憶に残っている方も沢山いらっしゃると思いますが、実は、この映画には、今の状況のシミュレーションが驚く程、入っているのです。映画では、日本中の原子炉の崩壊と青森の核廃棄物処理場の事は、描かれてはいなかったのですが、実は、これにまつわる逸話もさりげなく入っているのです。日本が万が一海に沈むような事があったら、世界の海を全て汚染してしまう程の量のプルトニウムが、青森の六ヶ所村周辺地域に一極集中しているという点。国のトップが、「避難等しなくて良い、どうせ8000万人は、どうしようもないのだから」と無表情な顔で言うシーン。これは今の日本における状況に、大袈裟ながら符合してはいませんか? 六ヶ所村の核廃棄物は、全て、ナマリに固められて、地下300メートルに埋葬されていきます。地下のその辺であれば、10万年や100万年は、上がってこないという事らしいです。しかし、突起していく海底が山脈に十分なりうる時間が、50万年です。周辺諸国との歴史認識も共通な見地を持たず、政治腐敗の進む国に、1億なにがしの日本人を守れる力があるのでしょうか?今や、六ヶ所村の使用済核燃料格納プールは、94%が満杯です。そもそもプルサーマル計画、もんじゅ・高速増殖炉計画を目標に置いた、原子力促進型社会の構築だったはず。だからこそ、50年という期限を区切って、青森は、この苦渋の選択を、金と、言葉にだまされて、誘致させられた訳です。今現在の廃棄物の中にあるプルトニウムの量は、地球を、3回死滅させられる量です。これは、世界の人々が知っています。知らないのは日本人だけ。核爆弾をすぐに作れる施設も、おそらく世界一多いでしょう。これからのエネルギーなんて、真っ赤なウソです。ウランの埋蔵量等、他のあらゆる化石燃料や、蓄積燃料と比べても1%もないのです。つまりは、このウランの濃縮により作り出されていくプルトニウムという「死の灰」が次なる核戦略に、抑止か攻撃かは解らないけど、とにかく周辺諸国の威嚇になり得るから、持ち続ける訳です。人の命なんてのは、二の次のその次です。高速増殖炉『もんじゅ』は、失敗に次ぐ失敗で、全く無意味な存在に思えます。高速増殖炉とは、MOX燃料専用の原子炉で、燃焼させたMOX燃料中のプルトニウムの量以上のプルトニウムを燃焼の過程で取り出すものです。つまり、プルトニウムの回転木馬です。こんな事できると思いますか?しかも、この技術は、未だ未開発な部分が満載の状態。この間でも、次々と、日本中の高濃度ウランから出たプルトニウムの固まりが、六ヶ所村に運ばれている訳です。ちなみに、この「死の灰」を容器に入れずに裸のまま置いたとしたら、横を通っただけで、放射線の直撃で生きていられるのはわずかです。実は、今の日本で、安全区域等、実はないのです。鳩山内閣は、日本の原子力発電所を、67カ所に増やそうとしていました。それも、出来損ないの『もんじゅ』を当てにして、気軽な国益と考えたのでしょう。あまりにも愚かな行為と、考えです。命や未来、生きる人間の喜び等を全く無視した、便利主義。これはもはや資本主義とはいいません。イデオロギー等というきれいごとじゃなく、利己主義で自国の命と未来までもを脅かしている今の状況は、本当の意味での「日本沈没です」。

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