時代とは。
石井竜也
11.09.22 21:30
いろいろな険しさや、激しさの中にほんの少し許された幸せくらいなのかもしれないね。自分ではどうしようもない事だらけで、今日、誕生日であっても、なんだか、今年は、心も軽やかとまではいえない感じかな。今でも、この秋の長雨に恐怖している人たちがいるのかと思うと、暖かい、布団で寝ている事さえ、気が引けてしまう。人間、いつ、どんな事になるかなんて予言出来るんなら、こんなに、災害で亡くなる人もいないし、自分の身も、自分の大切な人の命も助けられたのに・・・と、いつも荒唐無稽な想像に走ってしまう自分がいる。これも一種の震災症候群の一部かもね。大きな自然災害でなくとも、人間にはいくつもの事故や、病気、殺人と、命の危険はすぐそばにいつも、その気味の悪い目つきにじっと見つめれられながら、生きているようで、ネガティヴな方向にばっかり、考えが傾いてしまう時期だよね。だけどね、考えてみると、震災前もかなり日本人は、いろいろと、言葉にできないような悲惨な事件や、自殺の多発、家庭不和から来る親子での殺人だのと、随分と、病んでいたように思う。この震災でおそらくは、殆どの日本人が感じた事、それは「人間は、いつ命を無くすか解らない」っていう事。この感覚があるかないかでは、日々の生活の心構えが違ってくる。全ての物は、形があって、だからといって、その形を永遠にとどめる事は出来ない。いつかはなくなる物で構築されているのが「今」という物なのかもしれませんね。だからといって、あきらめる事は出来ない、自分自身の中に夢があったり、守らなければならない人がいたら、「あきらめちゃいけない」んだな。そう考えると、私たちは、とてつもない大きな力で守られ、また、常に狙われてもいる事を、忘れてはならないんですね。今年の誕生日は、なぜか、短絡的に嬉しいと思えないところがありますね。数々の誕生日のお言葉に感謝しつつも、皆さんの幸多からん事を願わずにはいられない、今日この頃の自分がいます。そういう事を考えているからか、次々にいい曲が出来上がっています。今度の、比叡山・延暦寺でも、その中の和テイストの曲を、本邦初公開で、奉納曲として捧げてきます。もちろん、今回の大震災、それに台風の猛威を見て、改めて、我々の国は小さな海に浮かんだ島なんだなあと、感じさせられた事は無かったな。とにかく、誕生日なんだし、五体満足、みんなに助けられてここまでやってきた事を、感謝しながら今日の夜を過ごそうと思います。・・・みんな、ありがとネ・・・気持ちが凄く解るだけに、本当に嬉しいです。