人の心。
石井竜也
11.11.30 01:27
人の心はそう簡単に、ポイポイ買われるわけがありません。一度傷つけば、その傷が癒えるには相当な時間がかかります。もちろん、人それぞれ時間の長さは違うにせよ。津波で犠牲になられた幾多の命には、家族も親も兄弟も友人も恋人もいたことでことでしょう。そんな大切な人をなくされた心の傷は、とても深いでしょう。今は、とにかく必死で生きている皆さんの心にも、やがて、ポッカリと穴があいたような喪失感と、絶望が押し寄せるのは目に見えています。俺が出来る事と行ったら、そんなときに、「そっと、寄り添ってあげられ事が出来る曲」をとにかく、作っておく事。東北の人々は確かに、強い精神性をもっています。でも、今回の大災害は、ケタが違います。これほどの災害になると、人の心も、行き場を失い、彷徨う事でしょう。そんなときに、元気になれ!なんて曲は、聞きたくないはず。もっと、包み込んで、心に「感動」というものがある事を思い出させられるような曲・・・。どんなに時間がかかったって、そう言う曲を、俺は今、作ってみたいんです。笑いや希望ももちろん大切ですが、今一番大切な事は、少しでも、被災なさった方々のお心を想像してみる事だと思います。もちろん、現実問題として、100%解らないのは当然です。でも、人情は、未だにこの国にはあると信じたい。この国の人々がひっそりと、悲しみを、抱えて口ごもってしまわないように。絶対にこんな事がもう起きないように、祈り、また確かめ合いましょう。私たちは、人の心を、見つめましょう。自分と社会、自分と他人、自分と文化、自分と家族・友人・・・それこそ、いろんな目線で、自分自身を再認識する時ではないか?と思うのです。許せるなら、許してみましょう。ほどけないなら、ゆっくり、糸をたどってみましょう。辛いなら、少しでも他人に優しくしましょう。心ない言葉を聞いたら、毅然としましょう。こういう時代には、みんな多かれ少なかれ、傷がある物です。感動する事を忘れないで下さい。物事には全て理由がある事も。悪い事も良い事も全ては、自分次第で決まっている事を・・・。