日本は、、心の光を求めてる。
石井竜也
11.12.03 20:40
今回ほど、『GROUND ANGEL』の必要性を感じた年もありませんでした。世界では、いろいろな事情が交差し、対立し、絡み合って、複雑な社会構造を、もっと複雑にしていった経緯があります。人間の欲望がもたらす影響は、どれほどの国と人間を、悲しみのどん底にたたき落としているか?経済だけを見て人間性や、精神性を軽視してきた富裕層の残虐行為の行き詰った形・・・それが現在、私たちが暮らすこの社会です。未曾有の大災害が起こり、原子力という武器が、人類の絶滅にも繋がる危険きわまりないものだという事を、威嚇のための抑止力が、今では日本全土を、危険のふちに追いやっている現実を、我々は、もう一度、振り返るべきだ。このような物が世界を席巻している事こそ、GROUND ZEROの多発を招いているのだという事を、僕らはもっと知るべきだ。人類が求めた『光』は、こんな物じゃなかったはず。暖かく、降り注ぐ日差しや、暗がりを照らす明かりや、ろうそくのように暖かく人類を、そして自分や、愛する全ての人々を照らしてくれる「ありがたい光」だったはず。じわじわと多くの人生を、危険に陥れて行くような物体が、科学の到達点だとしたら、何のための発展だったのか?聖書にも、ギリシャ神話にも、日本書紀にも、イスラムの教えでも、みんな、最初に「闇」があり、それを、一筋の「光」が、人間を照らし出す、というくだりが共通して存在している。結局、人類にとっての、光とは、太陽や、体を寒さから暖めてくれるたき火の炎や、部屋を、少しだけ照らしてくれるロウソクやオイルの存在だったはず。多くの人間を、炎にくるみ、焼き殺すような、野蛮きわまりない炎は、この地球には、相応しくない。既に、アメリカや、ロシアの冷戦時期に、世界中で行われた核爆弾の開発競争による放射能汚染は、この地球の生き物をも絶滅させ、人口の殆どを、ガンの危険に曝すほどの量なのである。中国やインドの人口問題と、核開発競争、ヨーロッパ諸国やアラブ諸国の核保有。それを容認する、社会構造の病巣は、今の福島県の状況にあまりにも、酷似している。ようするに、世界全体が、今の日本の状況にすぐにでもなり得るという事実。「抑止力」という名で軍拡競争の波は、とまるどころか、第2次世界大戦下の世界情勢より、危険きわまりない状況にある事を、福島の今の状況が静かに教えている。海も、空気も、風も空も、全ては世界と繋がっていて、一歩間違えれば、とてつもない破壊が待ち受けている事を、今回の震災は、語っている。今の日本人が一番求めているもの、それは、国力の強さなんかじゃない。「希望の光」だと思う。それほどに、我々は危機感に苛まれているのだ。自分たちの子孫や未来がこれから、どうなってしまうのか?全くの闇に包まれている状況なのだ。それは、街のイルミネーションでは、到底、ごまかしようの無い厳しい、暗闇である。ここから、俺たちは、どういう方向に進めばいいのか?それは、自ずと、歴史や、今までの経験で解っているはずだ。その事を、政治や、大きな企業も社会全体の問題として取り組む時なのに・・・・。