『人』。
石井竜也
11.12.15 00:49
俺なりの今年の言葉を考えた結果、『人』だなと・・・思った。人間ではなくて、「人」。心も血も通っている人、生きて命をつないでいる人、必死で病気と闘っている人、悲しみのふちから出ようと、もがいている人、どんな状況でも、必死に光を見いだそうとしている人・・・人・人・ひと・・・・。俺は来年も、人でいようと、思った。少なくても、自分の作品に必死で命を込める人でいたいと思った。人に、なにがしか、出来る事を、考えられる人でありたいと思う。今年、身内の命を亡くされた方々が何万人いたのかを考えると、どうしても、「人」という字が浮かんできてしまう。人と人が心を通い合わせられる事で生まれる奇跡を俺は信じてみたい。それは、俺のコンサートに来て、会場の隅で、隠れた心の中を、涙で濡らしていた君もその一人だ。こうやって、人は心をつないで行く。そしていつか、未来になる。「人」は、夢を見る。「人」は、恋する。「人」は、生きている実感が欲しい。「人」は、もっと、優しくなれる。「人」は、愚かで、間違った判断を下す。「人」は、その判断によって、命を落とす。本当は「人」は、そのままで「花」なのだ。誰だって、本当は「花」なんだ。だけど、底なしの欲望には、かなわない。「人」が「人」でいる事は、本当に難しい。だから、「人」になれるように、「人」は、泣いて笑って生きている。俺は、死ぬまで「人」でいたい。