整理整頓。
石井竜也
12.04.14 01:19
日本がここまで行き詰まってしまった理由の一つとして、この『整理整頓』がある。地震による、津波被害は国内外に大きなニュースとして取り上げられ、その後の原発事故の醜い権力闘争と、経済理念の不確かさを露呈した形だ。国内は、完全に消費税増税にこだわるあまりに、小さくまとまってしまった。復興という、大きな国難を軽視して、苦しむ国民の命よりも国の利益と、自分の「腐れ縁」を平気で選ぶ官僚と政治体制の、なんと醜く脆弱な事か。いまや、国の威信を賭けられるような「肝の座った政治家」は皆無と言っていい。再稼働するためのストレステストの内容も幼稚そのもの。国土の大きさから言っても、少なくとも、他の国の基準に照らし合わせるのはナンセンスもいい所。一体、あの人達の価値基準は、どこにあるのだろうか?そういう美学も理念も見えてこない現状があるから、国民は、何も納得出来ないし、自信も持てない。東京直下型地震が70%の確率で4年以内に来るという事は、相模トラフを始め、関東大震災を引き起こした南海地震や東海地震を忘れてはならない。首都直下型というものは、単独では、考えにくい。これは、地質学者の殆どの意見としてある事だが、東京を襲う地震は、M9クラスの地震でも、どれかの誘発地震である。つまり、単独で、起こる訳ではなく、近くの海域、若しくはプレート方の地震による誘発なのだ。東京の真下には、3枚の大きなプレートが複雑に伸び縮みしている。ユーラシア・プレートの下の北アメリカ・プレート、太平洋プレート、そしてもっとも脆弱とされるフィリピンプレートが沈み込む、エネルギーの複雑に絡み合う場所にあるため、日本の別場所に起こる地震が決め手となって、直下型地震に発展することも考えられるという。この整理整頓の出来ていない政治体制の軟弱な国に、もしも、今、この大地震が起こったとしたら、少なくとも救える命も救えないだろう。早く、大きな改革を日本にそった安全基準ですべてを見るべきだ。たとえ、再稼働しなくて、廃炉に持ち込んでも、解体して、安全に生活出来るようになるまでには、100年は掛かる。しかも、汚染物質は、10~20万年間、地中のどこかに安置させねばならないという。こんなとんでもない物質の製造や保管を、いとも簡単に数人が決めているということは、もう想像するだけでも恐怖だ。