「知る」
石井竜也
12.05.30 14:42
時に現実を受け入れる事が非常に不安で、その不安さ故に、日々の忙しさを理由に「大人として、またこういう状況の国民の義務として、知っておかなければならない事から逃げてしまう傾向」が今の日本にふわふわ漂っているのが現実だと思います。時に「知ってしまう」事は勇気がいります。自分をごまかす事なんか多分一番簡単かもしれません。恐怖や不安、危機や苦難には、それなりの理由が存在します。その現況から目を背け続けたから、原発がいつの間にか54基もぶっ建てられてしまった訳で。でも、これは何も日本人全員が無頓着だったから・・・という訳ではないのです。ある大きな組織的な計画が、一般市民に非常に曖昧複雑な説明や、さも本格的なような言葉を並べられて、こっちの無知を体よく使われていたにすぎないのです。その人の「得意分野」以外の事を、小難しい論拠で武装した意見でたたきつぶして行く事なんか、この世の中にはいくつも、大きくても小さくても、日常茶飯事、起こっている事です。これを、世間では「詐欺」と呼んでいるんです。ある一定の理論が指示されているにもかかわらず、それを歪曲して悪辣な方向を導きだし、「気がつかれなければ、それでいい」と言う考え方を持つ人々が、ますますこの世の中を複雑怪奇で、不安をあおって行くんです。100%の正直で生きて行くなんて事は人には出来ません。そこがまさに付け入る隙なのです。それこそ国家規模の巨大な嘘も、その辺の人間心理をついて綿密に計算されて作られるわけですから、引っかかって当たり前の事なのです。しかし、最初はそういう諸悪に対して毅然として向き合っていたにしても、必ず「時間」という忘却の川がすべてを、見えなくして行くのです。当然、大きな悪行は、その事を計算に入れて計画する訳です。だから俺たちは今、全ての科学や常識などと言った物を、一度、体から外して、客観的に物事の真意を知ろうとしなければならないと思います。あなたは、宇宙がどこから始まっていると思いますか?大気圏の外から始まる・・・または、地球を囲む電磁場から外から始まると思っていますか。俺はこう思います、宇宙はあなたの体の中の細胞または原始から始まっている。もっと簡単に言えば、皮膚から既に宇宙が広がっているという事。つまりは精神も宇宙の原理にくわえなければならない事なのだと思っています。なぜなら、宇宙という概念を考えるのも人間の「脳細胞」だからです。一つを知る事で次の疑問が見つかります。疑問が疑問をよんで、今日の科学文明は発達してきた訳です。でも、肝心の精神性や人間性は、吐き捨てられてきました。それどころか無視以上の酷い扱いをしています。それは「無関心」という言葉で悪魔との契約を結んだ、一部の人々の考え方に起因します。我々が無関心なんじゃなくて、無関心にしていた方が命の危険が無いように、仕向けられているだけです。それと経済論理にも、同じ事が言えます。カオス状態の今の世界経済では、どれが本来あるべき理想なのかが全く見えないでいるのです。それと同時に、自分が今まで培ってきた技術までも、捨てざるを得ない状況を「利権」という目に見えないカラクリが私たちを盲目の不安へと叩き込んでいるのです。こういう状態に陥れば、人生の深さや、感動、楽しみ、幸福などの同じく目に見えない幸せまでも見えなくしてしまいます。今の日本は「乗る」時代から「知る」時代に転換期を迎えた事をよく肝に銘じるべきです。