結局、人間にならなければ・・・。
石井竜也
12.08.12 07:45
俺たちの世界は、今、自然環境の保護や科学的発展、人生の保証や平和への願いなど、どれをとっても、この自然界または、宇宙の摂理から逸脱した夢ごとのように感じるのです。実際、この広大無辺な宇宙に生を受けた俺たちは、その時点で相当危険度のある領域に生命を維持しなければならない運命にあるのです。会社の人間関係や家庭の事情など、吹っ飛んでしまうほど、この世界は今、究極の選択を迫られてしまっています。もし、広大無辺の世界を司る神がいたとして、気まぐれで、人間に興味を示されたとしたら、どんな言葉を言うのでしょう?「おまえら、一体なにがやりたいの?」こんな事言われたら、どう返したらいいか、解らないな。俺だったら「お前らと俺を一緒にしないでもらえますか!」と言うだろう。世界の終わりがあるのなら、俺はそんなの知りたくもない。予言者なんて、ろくなやつはいないな。あんなの何とでも言えるもんね。ノストラちゃんだの、インカちゃんだの、宗教を利用して金とる奴らはあっちにおいといても、予言なんぞ、なんの役にもたたねえぜ。デタラメ一切合切、言っちまえば、なにがしか当たるよ、そりゃあ。でもね、人間である証として、崇高なる物への信仰心というのもあるからね。あれもこれも全部否定するのは、俺だってしないよ。こういう心があるから、「愛」も「慈しみ」も生まれるわけだからね。だけど、それを利用して儲ける奴らがいるのが許せない。人はその歴史の中で相当の血を流してきた。到底許す事の出来ない罪も数多くある。だからこそ、世界から戦争はなくならない。それは、言葉や肌の色、宗教や理念の違い、今なら化石燃料の利権確保など、戦う理由は他にも星の数ほどある。人間は、ヒト科の動物の頂点にいるだけで、決してあらゆる動物の頂点ではない事を、思い知るべきだな。裸の人間が大自然に放り出された時に、一体何日生きていられるかな?これを相対的に調べた暇な科学者がいて、その人に言わせると、『2〜3週間』だそうだ。たったそれしか生きていけない動物を、地球の生物の頂点である!とは言えないでしょ?エデンの森や桃源郷、エルドラドのように何でも揃っている自然環境など、この比較的宇宙の中では恵まれた地球にも、そんなところは無い。必ず、毒蛇や毒蜘蛛、海にも、あらゆる危険がうようよしている訳だ。そこで、人間一人、素っ裸で生きて行くのは到底無理。結局人というのはお互いの助け合いでしか、生きて行けないのが、よくわかる。人が何らかの大病を煩わない限り、70年も生き抜く力を得たかと言えば、3代先を見てからの死を人が強く求めたからだという。進化とは、その生物の願望も含まれるのかもしれない。このお盆に俺が本気になって考えた事は、「人が生きる」という事が、どんなに奇跡に恵まれていたかという確率論である事と、不思議なほどの間違いと偶然が重ならない限り、アナタも俺も、ここにはいないってこと・・・。それを自分で自分を殺してしまうというのは、あまりにも「もったいない事だ」とは、思わないか?誰にでも多かれ少なかれ、危険はあるし、遅かれ早かれ、必ず死ぬんだよ。それを少し早めても、そんなに得にはならないと思うよ。少なくとも、人は何かを生産して行く物と俺は信じている。そこにこそ、あらゆる幸福があるのではないか?とも思っている。何もしなければ、残っている世界は非道と残虐、嘘と不幸しかない。だったら、自分で「しあわせ」と思える時間を掴む事だ。そして、それがせめてもの、この世の救いでもあるのだと思う。