いろいろな状況の生き方。
石井竜也
13.03.05 23:59
人と比べて自分は不幸だなんて、絶対に思っちゃだめですよ。一見幸せそうに見えても、巨大な不幸を背負っているかもしれないし、たとえ、100%の幸福が訪れても、交通事故一つで、悲劇の家庭になるかもしれない。だから、人と比べてはだめなんです。あなたには、あなただけにしか味わえない幸福が小さいながら、あるはずなのです。それこそが本当の幸せなんじゃないですか?うちのお袋は、祖父と祖母の二人を看取り、自分の夫を看取り、自分の兄弟、母方の両親に、27歳で死んだ、兄の最後も看取ってきた人です。母の人生は、その半分を、介護に使われてしまいました。しかも、亡くすのは、いつも一番愛する人たち。でも、母親はこういいます「最後に、あたしに、『ありがとう』って言ってくれるんだよ、その言葉で、どんな苦労も吹っ飛んじゃうんだよね」って。なぜ、こういう人が総理大臣にならないのか?と思ってしまうような言葉です。心の中は傷だらけだと思います。だけど、母は、気丈にも、みんな私の周りにいると言い切ります。だから寂しくないと。ここに来ている方々も、いろんな生涯にぶつかりながらも、精一杯生きている事と信じています。小さな事から、人生の喜びはふくれあがって行きます。感動は、たとえ他人に解らなくとも、良いのです。だから、自分を哀れむ時間があったら、自分を大切にして下さい。もう、子供じゃないんです。あなたの人生は、あなたが切り開いて行くほかありません。でも、その行為は、苦しいだけじゃないんです。必ず、微笑ましいひとときがあるはずです。それが忙しさや、自分の問題で、見えなくなっているだけなのです。サボテンを、机の上におきましょう。サボテンは、ひからびそうになっても、少しの水でまた再生して行きます。小さな、鉢に植えられた小さなサボテンがあなたの人生を、ガラっと、変える事もあるかもしれません。えてして、人生の転換期には、こういう小さな事に目をやるべきです。それは決して小さな事じゃないからです。生きているという共通の状況を、小さなサボテンに、感じる事が必ずあります。彼らも必死なのです。キョトンとして、なんだか、頼りない形ですが、出来るだけの身を守るとげを持ち、何年でも水を待つだけの強靭な生命力も持ち合わせています。これ以上の勉強があるでしょうか?このごろ、思う事です。