福島の現実。
石井竜也
13.04.08 03:18
今、原発の問題は、まるで闇に葬られているように感じます。やっぱり、都合が悪い現実があるのでしょう。国会で取り上げる問題と言ったら、やれ北朝鮮が・・・とか、GDPが・・・とか、国民からしたら、まず不安からとってくれでしょう?確かに、今の政権になってから、事はスムーズになったのかもしれない。けれど、あくまで、今の状況だけで判断するのは、どうかとも思うけれどね。まあ、国民が国に救われた!なんて感じた事も、見た事もないけどね。結局、地元の人間達が立ち上がるほか、道はないのでしょう。保証なんか当てにもならない微々たる物を、将来に役立てたり、商売に役立てられるほどのもんじゃない。福島では、今、子供達の、運動不足での肥満と、出始めてきた放射能による、あらゆる疾病に悩み始めています。地元も、他県も福島に気を使いすぎて、何も語らない事で我慢しているのです。どこまで、残酷なんでしょうか?同じ国民が苦しんでいる現実は、釈然としない専門家なる人々によって、とってつけたように安全基準を満たしてるとか、満たしていないとか、まるで占い師のように話されても、感触として、実感としての福島は見えてきません。最も、除染を、各家庭でやってくれというくらいですから、住んでいる人の事なんか、どうでもいいのかもしれません。それより、4号機の補強作業の方が優先されるべきだとか、影では言ってるのかな?だとしたら、この国の政治家は、ヒットラーと同じじゃないか?見て見ぬ振りをした当時のドイツ人達もそういう言葉を使っていたようです。除染とは放射能に汚染された土壌を削って、その削った土を、金属製ドラムカンに入れ、埋葬場所に埋めるところまでをさす言葉です。だとすると、各家庭でやってくれとはどういう根拠なのでしょうか?子供達は、運動場に出られない、雨が降れば、次の日にお天気でも、ベクレル数は上がっているので、外にも出られない。風が海から拭けば、汚染物質が空気中を流れて来るから、外出は控えて下さい。は〜〜〜???家の中で死ねとでも言いたいのか?場所がだめなら、新しい居住地の確保は、こういう事態で一番始めに国がする、義務です。そこでの生活が根付くまでは、国全体での保護が必要です。新しい法律も必要でしょう。福島県からの移住者のみなさんに対しての心のケア、受け取り側の差別的、行動言動の罪。いろんな保証はもちろん、生活の基盤作り。的確な援助が必要な場所に的確に行動出来ない、中枢にもはや人の心はありません。原発を30年でなくす議論も大切だが、それは福島の現実を冷静に保護した上での、次なる課題だと思う。東北の復興をしないで、経済論理だけを中心に据えて、経済発展の一っ手で、話題のすり替えを行っている国への批判は、もっとすべきだ。これ以上、罪のない子供達を、放射能の危険に曝す事という事は、まるで、小さな国が放射能でどうやって滅んで行くかの実験動物状態じゃないか?俺たち大人が、順番を間違ってはいけない。この世界は、あらゆる歯車が動いて初めて、経済論理も、国の精神も胸を張って言えるのだ。そこが出来ない国に、国連で世界平和を訴えられる訳もない。自国の現実をもっと、現実的・総括的に、判断し、そこでプライオリティーを間違えれば、国は滅ぶでしょう。俺は今、国の滅ぶ理由の一つが、国家危機まで目を背ける事で起こるごまかしの理念もその一つに入る事を感じている。戦争がなくても、震災がなくても、飢餓がなくても、内戦がなくても、信頼がなければ、やっぱり国は滅ぶのだと思う。それは人が心で行動する動物だからだと思うのです。国民から案外簡単に金を搾り取り、上辺だけの経済上向き宣言なる物を発し、全く、被災地の事には、手をこまねいている姿を見ると、まるで、ゲームでガンガン、ゾンビを殺しまくってる子供と一緒だ。ナニナニだからいいんだと言う事は、事「人の命」には当てはまらない。ましてや誇りや郷愁に対する思いやりがなくなったら、人は鬼になる。気をつけよう。放射能は既にこの國を飲み込んでいる。海と、空気により、日本全体が、健康を害し始めている事を、肝に銘じて行動しよう。アフリカや、中国情勢も大切だけど、今一番助けなきゃならないのは、同じ国の親戚もいるかもしれない東北、そして福島ではないか?