隠しきれない真実、福島。
石井竜也
13.05.27 02:53
完全なるシャット・ダウンを成功させた福島第2原子力発電所の水素爆発、およびメルトダウン現象。あれから3年が経とうとしていますが、今は、日本人誰もが考えないようにしている異常事態が精神的に起こっているとしか、考えようがありません。現時点で全世界での放射能汚染国のナンバー1になった日本。あの最悪の事故と言われたチェルノブイリにも並ぶ汚染区域の中で、今俺たちは生活しているのです。このシナリオには、いくつかのステージがあります。まずは、世界の原子力産業団体からの強い圧力。それと密接した政府の方針。下僕と化した、危険製造業者、東京電力の無能です。事故後、福島県内のどれだけの人数が重大な被曝をしていたかという事は、ニュースにもなりません。働いている人たちの健康管理は、ずさんというより、気休めでしかなく、一から、高く設定してあるという放射能測定器を通して、何事もなかったのごとく寝床につくという、まるでホロコーストです。ここで働く人々は、ほとんどが被災者であり、下請け業者達です。毎日どこからともなく何の知識も教えられていない重労働者達が、福島原発に運び込まれ、日々、過酷で死と隣り合わせの様な作業をしているのです。その作業とは、放射能を遮断する目的より、瓦礫撤去や、そこいらに飛び散った破片を探し出し、一応奇麗に保っているかのごとく体裁を整える作業。根本の燃料棒の冷却や、飛散した、重要な燃料タンクの補修等は、殆ど手が付けられない状況なのです。しかも、日本政府は、既に巻き起こっている世界からの非難の声も無視。その背景には、IAEAなどの国際的原子力推進派の協力なバックアップがあり、また原子力産業の本拠地であるフランスや、アメリカの利潤も考えた、マリオネット状態。そこからはマスコミも政府も、完全にシャットアウトされているのです。放射線は、未だあの時期と何ら変わりはしない程の重大な線量です。ここで言っておきます。僕は、原発反対派ではありません。この危険きわまりない国の位置関係にあり、原子力を抑止力と考えざるを得ない事は、想像がつきます。でも、作りすぎた。これは、重大な国策の誤算です。日本は、2005年に京都議定書で、マイナス6%の温暖化廃棄ガス削減に乗り出しました(2009年に鳩山内閣は、マイナス25%を表明しました)。そこでクリーンエネルギーという名目で、推進されたのが、原子力エネルギーです。まるで、これを使えば、とんでもない素晴らしい未来があるかのごとく国家洗脳が始まりました。その頂点での、東日本大震災だったのです。世界は、推進派と擁護派が手を組んで、福島の隠蔽に乗り出しました。反対派の意見を、ニュースに一言でも入れようものなら、その人物は、即刻排除されます。そしてとうとう、政府は、国民の民意に「現実なんか聴きたくない」という桁外れの心理誘導を行いました。福島での、街中で言ってはいけないキーワードは、「放射能」だそうです。そこまでしてまで、日本人をおとしめる現況が僕には全く理解しがたい。この狭い国土から、あの汚染地域をなくすと言う事は、南北に日本が完全にシャットアウトされるという事です。流通はもちろん、農業、漁業、産業のいずれも、大打撃になる事は必至なのです。見ざる聴かざる言わざるを、合い言葉に企業や世界の原子力推進派、政府をも巻き込んでの世界規模の隠蔽作戦が行われているのです。実は、先進国のどれもが、汚染国の10位以内に入っている事を皆さんは、ご存知ですか?エーゲ海は、第5位です。福島はもはや、日本ではどうしようもない巨大利権起爆装置なのです。では、なぜ、今もって収束のめどがついていないのか?僕もこれが不思議で調べてみました。結果は驚愕です・・・既に直せる状態を超えていたのです。溜まる一方の燃料棒冷却汚染水、そこから地下の水脈まで汚染されている実態。あまりにも高い高濃度放射線を出し続ける4号炉のむき出したウラン燃料棒群。1234共に違う原因でメルトダウンの次の段階に移ろうとしている、危険現場へ足を踏み込めない即死状態の高濃度放射線の状況。まったく、手が付けられない2号機の現状。ここは壁があるので、内部の汚染状況も計りきれていません。次々に起こるウイルス性だとされる、病気の蔓延。これは既に、日本人に免疫システムが低下の兆しを見せ始めている証拠です。おそらく、医療の現場も、足並みはそろっているはずですから、絶対にあらゆる疾病は、ウイルスだの中国のせいにして行くでしょう。補償しようにも、科学的医学的に世界的にも遅れている、放射線によるガン治療の個人補償等、「発電所が一つ壊れた」なんてもんじゃない事を、知っていて下さい。海に流された膨大な量の汚染水は、この3年でほぼ地球を包み込んでしまいました。世界中のあらゆる海岸沿いの年で見られる、魚の大量死や、渡り鳥の大量死、アザラシの免疫低下により引き起こされたと思われる、北欧の17000頭の大量死、これはこの海域に生息するアザラシの80%の死亡率です。ちなみにこの海域で文製していたアザラシの数は2万頭でした。世界中に、方向感覚をなくしたクジラが打ち上げられているのも恐ろしい事です。大自然の30%がこれからこの海流の影響で死滅するという予測まで出ています。特に飲料水の確保は、5〜6年後には、世界中で枯渇し始めるでしょう。なぜなら、高い山と、低い山の関係で、森林を通って濾過される水は、空気と植物による浄化が不可欠なのです。その二つとも汚染されれば・・・。いずれ起こる若い世代から次の世代の細胞レベルの変化は、既に、今から始まっているのです。しかも、この変化は、世界規模です。もちろん、その中心は、日本という事になるでしょう。こんな事は、既に、物の本にガンガン書かれています。しかも、いずれも、ベストセラー。にもかかわらず、我々は今も、どうしていいのか解らず、ここに住むしかないのです。人々を強力な飽和状態にする際に使う手ですが、一度に膨大な、少しずつ違う恐怖の情報を流します。すると、人間は、あまりにも膨大な情報は、受け付けなくなり、あきらめを通り越して、考えないようにしようという流れになります。小さな国にとてつもない数の原子力発電所、そこから出る放射性物質と、捨てきれない核廃棄物。それを、貯蔵する六ヶ所村を背景とした核廃棄物処理場の増加。もう既にこの国に安全はないのです。・・・いや、この地球上に完全なる安全等存在しないという事になるのです。ちなみに、福島の実態は、チェルノブイリ型核爆発と、広島原爆の丁度、間に位置する規模だと思えば、簡単に今のこの国の状況が把握出来るのではないでしょうか?このままでいいのか?54基の原子炉をなんとかする努力をするなら、まずは、福島を食い止めるしかない事を、反対派も推進派も、もっと正面から、現実的に考えるときが来たと思わざるを得ないのです。