治水事業の危険性。
石井竜也
13.10.13 13:20
今の中国の大半の危険要素は、大規模の水源治水事業が引き起こす水の汚染と、地下水脈の飲み水の枯渇です。これは冗談ではなくて、大変な問題なのです。大阪は15年かけて、淀川等、河川の水質向上に努めていますが、透明感を保つまでには、後10年は掛かりそうです。一度、科学的な事や治水事業の失敗をすると、その後100年単位で、直せないのです。逆に、氾濫するダムの決壊は、この温暖化の影響による不自然な集中豪雨等で起こりやすくなっています。この小さな国日本では、活断層があげられます。活断層は、いわば地面の中のひび割れです。ところが、この半分以上は、地下水脈になっている事を、意外にも国民は知りません。戦後、大きな地震に対する耐震性が弱くなった地質の経緯には、ダムでの水流調整を原因とした地下の水脈の枯渇もあげられています。世界にも例を見ない程の品種を育て上げられる農業技術も、水がなければ成り立ちません。こういう地球規模での温暖化等、念頭にもなかった昭和初期の日本でも、今の中国と同じような事故が多発していたのです。古代エジプトは、ナイル川の氾濫を利用して、小麦を育てていました。農業の源流である川の治水事業は、現代となっては命取りの政策であるのです。幸運にも日本の土木技術は世界でもおそらくかなりの高度な発展をしました。地震大国の日本ならではの知恵でしょう。でも、それをしてでも、今の気候変動にはついてはいけません。この問題だけは楽観論では語れないのです。人口パンデミックと呼ばれる現代の地球。この星で、地球の資源を使って安全に住める人口の3倍を数えた人類。今の世界状勢の小競り合いが、大きな戦争にならないように祈るばかりです。ただ、世界の今の人口の多い国は別として、他の地域での人口抑制は自然に流れていて、日本でも、我々の次の世代には、人口が約半分になる予定です。これは世界の先進国で起こっている自然人口減少です。問題は、政治面や教育面で遅れていて、人口爆発を起こしているインドや、中国の人口問題です。いずれにせよ、人口増加は、人の心まで破壊的にしていきます。あくまでも、このままの状態を放置すれば、貧困さと、空気と水の根本の原則が崩壊し、自滅するしかなくなる事は明らかです。その汚染の規模は、福島の原発事故での汚染水流出どころではない事を覚悟しなければなりません。既に中国からの空気汚染の影響を受け始めている日本。これから、どんな試練が待ち受けているのか?想像もできません。なぜなら、この20億年くらいの中で、このほんの10年の状況は、地球始まって以来の状況だからです。『経済本位制』が引き起こした、公害や地球汚染は、今までこの地球でさえ経験のない肌荒れ状態なのです。この状況を打破するために、よからぬ企みが見え始めています。アメリカと、中国が太平洋を2分割しようとしているという噂を聞きました。もし、これが本当なら、これは、海をいいようにする非常に危険な自体です。オリンピックの今後の動向を見て、少しでも、理性ある世界秩序が生まれる事を切に願う意外ありません。しかし、一年おきに酷くなる猛暑と、気候変動を考えると、7年後の日本で、オリンピックは開催されるのでしょうか?・・・いや、出来るのでしょうか?季節はずれの台風の中でのマラソン、水の汚染されたプールでの水泳、中国からの大気汚染の中の走り高跳び、集中豪雨のトライアスロン・・・せめて、この国の自然環境くらいは、守る決意表明をしてもらいたいものです。