11.03.29 03:29

何をどこで、どんな事を、誰に向かって、どういう風に、どんな曲を、どんな意識で、どんな・・・考えても仕方がありませんでした。実際、毎日が生死の境目の被災現場。飛び込んでくるニュースは、次第に八方ふさがりになって行く日本の現状。俺なんかの出る幕じゃねえ！何度もそう言い聞かせてみても、母まで亡くしかけた脅威は俺の中から消える事はありませんでした。大阪は、初日で、本当にライブが終わっても、自分を責めるばかりでした。それもくだらない事ばかり、皆さん気に入ってくれたかな？とか、声がかすれてしまった。とか、みんなに言い過ぎた・・・とか、出てくる言葉は、単なるそこいらのやらされてるアイドルと変わんねえ！と自分を攻めまくりでした。でも、今、冷静になってどうすんだろ？今、行動しなくて、今度はいつなんだろ？俺なんか・・・と、思ってることこそ、逃げてるじゃねえか！政府も、現地も、報道も言ってない事。それは、自分の状況とあまりにも違う映像だった。今日現在、夜の温度は、東北では、マイナスです。東北は冬が長いんです。冬が本当に長いんです。だから、皆さん、寡黙で、笑顔をテレビで見せてしまうんです。でも、心の中は？・・・どう思いますか？ニュースキャスター「いや、すごい惨状ですが、今日は何をしに？」老人に見える５０歳くらいの男性「上の娘と、末っ子が津波で・・・」写真まで見せている。（こういうところが東北の人の優しすぎるところなんです）それをいい事にカメラの影までつくほどなめ回し撮る。「ここでみつかったんで・・・・」これ以上は、言葉にならないのか、笑顔のまま、硬直してしまった男性。そのあと、その男性は、娘さんと末っ子が発見された避難所として避難訓練まで行われていた場所にカメラも入って行く。男性「俺がここに逃げろと言っていたから、二人とも・・・」男性は、町内消防員でした。おそらく、火消しの自分の責任で、一時子供をそこに残し、救助に向かってしまった後、20メーター・クラスの波がその仮の避難所を丸ごと飲み込んだのでしょう。俺は、それ以上ニュースを見られませんでした。