MIND BBS 〜掲示板〜

『EARTH MIND」に寄せて。

石井竜也

21.03.12 07:19

今、地球規模の疫病が猛威を振るうなか、今回のオーケストラコンサート「EARTH MIND」にお越しの皆様も、他人の目まで気にしながら、コンサートに来てくださることは、感謝80%罪悪感20%というところでしょうか。3・11の巨大な大災害の特集を、各テレビ局が放送するなか、またあの日の恐怖が蘇ってしまった方々もいらっしゃると思うのです。昨日は、三月十一日、日本青年館ホールの舞台での通しリハーサルが、行われておりましたが、皆さんに、1分間の黙祷を、していただいてからの、リハーサルは、背筋がピンと伸びた感じでした。老いも若いも、演奏陣の皆さんの心は、多分複雑だったと思います。でも、ほとんどが、若い演奏者である今回のコンサートは、今の時代においてどんどん演奏する舞台が消え去る中でも、ほっとするひとときでもあるのです。こうやって、みんなが痛みわけをする時代、ミュージシャンはミュージシャンなりの助け合いをしないと、生活ができないのです。特に、ベテラン勢に関しては、色々と、リモートで、できる活動も入ってはくるでしょうが、若いミュージシャンには、ステージでの活躍しか、生きる道がないのが現状なのです。中には、牛丼屋でアルバイトをしながら、自宅の隣に気を遣いながら、必死に楽器の練習をしてる、若きミュージシャンもたくさんいます。もちろん、皆様に関しても、色々な作戦を練って、今回のオーケストラコンサートに来てくださっていると思います。見てくださる皆さま、演奏する若者たち、スタッフの末端にまで、同じくコロナの変異種の危険は、あるわけですが、ワクチンも、蓋を開けてみれば、かなり悩むところになってきてしまいました。ファイザー製薬製のものから、イギリス製のワクチンに至るまで、人それぞれの躊躇もございましょう。報道はちっともいいことを教えてはくれません。そんな中、僕の歌を聴きにきてくださる皆様の、愛の深さに驚きを隠せません。でも、防疫システムは、僕のいつもの考えから、徹底的に行うことになっておりますので、安心して、空いている客席を占領して、邪魔されることなく、石井竜也の、今の心情を、汲み取ってくだされば、幸いです。人は、感動することで生きております。感動なしに生きてはいけないのです。また、人生を生きる上で、一人の発する音楽を皆様で共有することで、大きく今の状態が、自分一人ではないことも知ることができます。まばらなコンサートホールでの歌唱は、なかなか、辛いものがありますが、その中で一人でも、心の助けになれば、僕の歌い手としての使命の8割は、ちゃんと満足しなければなりません。皆様の不安極まりないこの時代に、皆様のお心の何がしかのお役に立つことを今は切に願い、一曲一曲に心を込めて、歌っていきます。それこそ、今回、どんなに来たくても来られない皆様に、心だけでも、届けば、僕の今回の試みは、成功だと、一人、考える夜です。こんな時代に生きるみなさんの悲しさも寂しさも、そして何より、早くこの状態から脱却し、いつもの日常を取り戻せる日を待ち望むお気持ちは、痛いほどわかります。そんな心を、「祈り」とともに、正直に選曲したつもりです。実質、「GROUND ANJEL」の雰囲気だけをコンサートに流し込み、短い時間だけでも、世界のこと、自分のこと、社会のこと、災害や自然のこと、愛情や、友情のこと、仕事や家庭のことも、コンサート中、考えてみてください。そんな時間もいいものです。僕は、今の状況で、みなさんに「がんばれ!がんばれ!」なんて、とてもじゃないけど、そんな歌は歌えません。なぜなら、みなさんは、もうすでに、自分の限界以上に頑張っておられるからです。それなら、自分を含め、あらゆるコンサートの現場にいる、一人一人に、正直な今の石井竜也を聴いていただこうと、思っております。ある意味、今回は、僕も、観客かもしれません。それは自分にも歌っているからです。「EARTH MIND」・・・何が成功だ!なんて考えてもいません。ただただ、皆様に寄り添えることができたのなら、多分、そこが、一定の成功点かもしれませんね?

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