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六角堂

senka

12.05.06 05:42

テレビ拝見しました。
関係者の方々の叡智と、多くの匠の技。
復興と、未来への希望の心を真摯に傾けて
1年で再建されたということが、奇跡のような出来事ですね。

私の家にも、平成20年5月に描かれた六角堂の水彩画があります。それは観光ホテル側から観た六角堂。五浦の岸壁と手前に広がる海と、小さな岩々が温かいタッチで描かれています。ちょうど今頃の穏やかな季節の温かみのある作風。病気療養中の、ある男性が描いた、思い入れ深い作品です。

私の亡父はこの絵を見て、「これは五浦の六角堂じゃないの…」遠い記憶をたどるように嬉しそうに呟きました。学生時代に胸を患い、大津を故郷に持つ学友に、「俺の故郷で療養して来い」と半ば強引に勧められるままに、大津に数ヶ月滞在し、その辺りを毎日のように散策した70年前の記憶が、父の脳裏に一瞬にして蘇っていました。学友の方のご親戚が温泉を営んでおられ、毎朝の生卵が格別に美味しかったそうです。自然豊かな土地で伸び伸びと過ごすことで、お陰様で入院をせずに病は完治し復学を果たすことができたそうです。

学友と五浦は命の恩人だ。なかなか居ない人物だった。
五浦の風景には厳しさがあった。
赤い六角堂が描かれた1枚の絵を見て、当時を懐かしく思い出し父は話してくれました。

ここにある絵を描いた男性も、私の父も、学友の方も、今は故人。そんな多くの人生のドラマを刻んでいた六角堂が津波で流された事も、多くの方々のご尽力で再建された事も、夢のような出来事です。人の心に生きる思い出というものが、人を形成して支えてているものだということを、改めて実感じました。
生きているということと、関わりということ。
人は繋がっていますね。絆というものの中で。
切っても切れない縁の中で。

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