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「向こう岸へわたろう」

あゆ子。

12.10.29 22:15

その日の夕方になって、イエスは、「向こう岸へわたろう」と弟子たちに言われた。」聖書より。
たったひとりに会うためにー対岸で待っていたのは人間の嵐、暴力でした。主イエスが船からあがられるとすぐに、一人の男が走って来ます。その姿は異様でした。自分で自分をコントロールできず、周囲と自分自身を傷つけ破壊し続けている人です。人々から恐れられ、疎んじられ、見放された彼がいるところは墓場です。鎖をもひきちぎる凄まじい破壊力エネルギー。人々は彼を鎖につないで管理することだけを願いましたが、敵いませんでした。まったくの孤独のうちに見捨てられている人です。この人と出会うために主イエスは夜の海を、嵐を貫いて渡って来られたのです。この悪霊につかれた人ははっきりと主イエスを「いと高き神の子イエス」と告白します。この方こそ、救い主であると知っていました。主の前にひれ伏しますが、彼は、主に助けを求めることはしません。かえって主を遠ざけようとします。彼には希望はありません。もはや自分は変われない、墓場でしか生きることができない、自分が救われることなどないと思っています。しかし、主イエスは彼をあきらめません。この絶望的な状況にある男、たったひとりに会うために、津波のようた嵐の夜の湖を貫いてやってこられたのです。ー主イエスは言われます。神の救いの光の届かぬ地はないと。神の恵みの光が届かない出来事もないのです。どんな苦しみのなかにも神の手は届いています。主の救いはすべての人に、どんな人にも与えられている恵みです。ですから、この人は神の救いに与れないと、人が人を決めてしまうことはできませんし、自分で自分を決めつけてもいけません。そのひとりをあきらめてはならないのです。

ー婦人之友10月号、聖書・呼びかける言葉より。吉岡康子さん筆。

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