SOS
月姫
13.02.07 22:21
こちらで、今夜感じております想いを、少し吐き出させていただいても宜しいでしょうか?
夜も8時を廻った頃、仕事帰りに参加した、町会の配布物を持って、暗い道を歩いていたところ
突然、暗がりから「すいません、救急車を呼んでください」
という、お婆ちゃんの声に呼び止められ
事情を聴くと「お腹が痛いんです」と言って震えながら
道端にしゃがみ込んでいて「救急車、ここにいれば来ますか?」と何度も繰り返すお婆ちゃんを放っておけず
救急隊の方に連絡し、救急車を待っていると
一台の大きな車が側に止まり「俺、そいつの息子だから」
「そいつ痴呆なんだよ」と、初対面の私に吐き捨てるように行って
お婆ちゃんを、無理やり抱えて車に乗せようとして
「お腹が痛いの」と、嫌がるお婆ちゃんの頭を勢い良く叩き
「みんなに迷惑かけてんじゃねえよ」と怒鳴りつけるので
「大丈夫ですから、そんなの乱暴にしないであげてください、お節介ですが、今救急車を呼んでいますんで・・・」
と声を掛けたのが、癇に障られたんでしょう・・・。
「何勝手なことしてんだよ、こいつは痴呆なんだ、俺が一番わかってるんだ、余計なことするんじゃねぇ」と怒鳴り始め
た所へ、救急隊の方が到着
その後も「なんで、てめえ救急車なんか呼んでんだよ」と
お婆ちゃんに言うのと同じ勢いで、私に食って掛かってくるので
ついつい「こんな風の冷たい夜に、道端でお祖母ちゃんがうずくまってたら、当然のことでしょう?」と、本気でお説教モードに入りそうになり
慌てて救急隊の方に、待っている間の複雑そうな事情を総て御話して、その場をお任せして離れたんですが
どうにも後味が悪くて、悶々としていると
「お婆ちゃんの様子から”必要アリ”と判断して、病院に搬送しましたので
ご連絡いたします、通報していただいて、本当にありがとうございました」と
先ほどの救急隊の方から、折り返し携帯に連絡を戴いて、ようやく悶々とした気持ちが落ち着きどころを見つけた感じで
ホッとした瞬間に、暗がりの冷たい風の中で震えていた
お婆ちゃんの身体と顔と、声を思い出して、涙が込み上げてしまって・・・。
確かに、息子さんの仰るとおり、赤の他人の私が、実際に痴呆症のお年寄りを抱えていらっしゃるご家庭や、ご家族の大変さを知る芳もない
一番わかっていらっしゃるのはご家族なのだということを、
私は否定することなど出来ません。
でもね、放って置けないですよね?初対面の赤の他人が居る前ででも、実の母親の頭を殴ってしまうほどに、感覚が麻痺してしまっているご家族に、
そのまま、お婆ちゃんを、お預け出来ない、お返しできない・・・って思ってしまいますよね?
介護は、特に、痴呆のご老人の介護は本当に想像を絶するご家族への負担があって、
面倒を見る側の心が疲れ切ってしまうと、これまでにも
今夜のような事態が度々起きているのかもしれません。
ご家族の間で「なんとかしよう」という思いもあるのだと思いますが、無理をせず、公的な介護のサービスなどを
上手く併用するなどして、
実の親子の間で、殺伐としてしまったが故に、心と身体を
傷つけるような悲しい事がないように・・・と
今もまだ、胸が苦しくなる、出来事。
救急隊の方の対応は、本当に素晴らしくて、ありがたいな、と、つくづく感じました。
「やっぱり余計なことだったのかなぁ」なんて、考えてしまった、私のようなヘナチョコの背中も叩いて
お婆ちゃんの「SOS」に、耳を傾けることが出来たのかもしれないのだから・・・と感じさせてくださった
電話の向こうの、声から伝わる、強さと温かさに「人間」を感じた夜でした。
すみません、お読みになって、お辛く感じる方もいらっしゃるかも知れない・・・と思いましたが。
この日本中で、同じようなSOSを発していらっしゃる方が
沢山にらっしるかもしれない・・・と感じ、お話させていただきました。
書かせていただいて、ありがとうございます。
